文字は心を写す鏡という。

 心を調えるために書道を始めることとした。(ということにしておいてほしい)
 勧進元は日本橋倶楽部の先輩、私の敬愛する「すーさん」だ。

この方がすーさん。
というより背後の文字をご覧いただきたい。

 日本橋倶楽部の書道同好会に入れば、写真にある「合縁奇縁」のような文字がたちどころに書けると、すーさんは私にささやく。
 
 倶楽部を訪ね部屋に入ると、すーさんがにこやかに温かな笑顔で迎えてくれる。
「筆持ってきた?」
「え?」
 そうだ、私は何をやっているんだ。書道といえば筆がいるではないか、空手で来てどうする。うろたえる私を見て、さもあらんとすーさんが筆を取り出した。
 ありがたく筆を拝借し、手本を元に恐る恐る書き出す、文字は「永」だ。永字八法といい、永一文字に全ての基本運筆が込められている。小学生の時に通っていた書道教室以来である。なつかしい。
 

我ながらなかなかよく書けたと満足したが…
 
あちゃ~、真っ赤っかだ。

 年末までには上達し、心のこもった賀状を皆様へ送りたいと思います。