ようやく映画館に行くことができた。
冒頭で聞き慣れたテーマ曲が流れ嬉しさに全身が震えてしまう。
35年前に前作を見た感動が甦る。
当時学生だった私。
大学生協の売り物のTVの前でトップガンのビデオが流れていて、あまりのカッコ良さに金縛りに遭ってしまった。
私はパイロットになりたい、空を飛びたいと居ても立ってもいられなくなった。
しかし当時の私は大学に入学したばかり。
辛かった受験生活がようやく終わって一種の虚脱状態だった。
第一希望には届かず自分の頭の限界が身に沁みていた。
私にはパイロットなんてなる頭脳はない、私には無理だ…と考えてしまった。
偏差値戦争でボコボコにされてしまったからだ。
しかも当時の日本においてパイロットは女子に門戸は開かれていなかった。
そうやって諦めてしまった。
しかし当時の自分に言いたい。
諦める必要はなかった。
日本で女性にパイロットの道がひらけていないのであれば海外に行ってなればよかった。
実際にそうされている方もいる。
自分で自分に制限をかけ理由をつけてなりたい夢を諦めてしまった若い日が悔しい。
アラフィフになった今。
今更かもしれないけど今後の人生、自分自身に制限をかけるような事はしたくない。
戦闘機や旅客機のパイロットが無理なら、自家用飛行機の免許は取れないかと考える。
トップガンの続編を見てそんな事を思った。
革ジャンにサングラス、美女を乗せてオートバイにまたがるアラカンのトムクルーズは、相変わらず素敵だった。
若い頃には無い落ち着いた大人の男性の魅力に溢れていた。
前作が素晴らしかったので後編はどうかとあまり期待せずに見たが、前作以上に素晴らしかった。
映画館の大スクリーンでの戦闘機の操縦シーンは臨場感に溢れて迫力いっぱいだった。
映画を見ながらパイロットになりたかった夢を思い出し幸せな気分でいっぱいだった。