組合新聞2010年9月号 | 国際ビジネス情報協同組合

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和歌山を中心に活動している国際ビジネス情報協同組合です。
海外から技能実習生を受入れている協同組合です。
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組合新聞2010年9月号の一部を紹介します。


 9月に入りましたが、まだまだ残暑が毎日続いています。
 熱中症、寝冷え風邪には気をつけましょう。

 さて、日本経済は何処へ行くのやら、早くスッキリしてほしいものです。

  1.首相の誰に決まるか
  2.有効な景気浮揚策が打てるのか
  3.円、ドル、元はどこに落ち着くのか
  4.デフレ基調が打開できるのか
  5.消費税はどうなるものやら
  6.謝り外交は何時まで続くのか
  7.地方の経済に有効な手段を打てるのか
  8.中国からの観光客はどれだけ日本に益をもたらすのか
 などなど、日本社会は非常に厳しいものがあります。

 読者の方々はお元気なこととお察しします。
 お蔭様で私たちの組合は、研修生の受け入れのお話が増えてきております。これは、日本経済が少しは良くなってきたという前兆でしょうか?それとも日本人の労働者では間に合わなくなってきているのでしょうか。日本の若者たちに、外国から来た研修生の『一生懸命な姿』を見習ってほしいと願います。


日本人と中国人)
 ご存知の通り、中国人のモノ作りは極めておおらか。(平たく言えば『粗雑』です。)
 日本人は一分の隙も無いほど繊細で、規格どおりでないものは不良品として扱います。中国人は、中国から日本へ輸出する農産品は、長さや大きさ、傷の無いものなど細かい点までチェックされます。このような理由から、日本よりも他の国へ輸出する方がラクだと考え、日本に輸出することを止める業者まで出てきているそうです。
 日本の厳しさが信用へと変わり、日本の物が良い物だということでしょう。
 しかし一方で、意味のない規格の厳しさの弊害もあることは事実です。


信用と疑い)
 ある量販の電気店での中国人のお客さんと、日本人の店員の話です。

 中国人:「象印の炊飯器ありますか?」
 店員 :「ハイ、これがそうです」
 中国人:「これは何処で製造したものですか?」
 店員 :「中国です」
 中国人:「日本で製造したものが、ありませんか?」
 店員 :「これです、でも同じ製品ですが?」・・・同じ形の同じ製品
 中国人:「日本で製造した物を買いたいです。」
 店員 :「わかりました、これです。」
     日本で製造したものをレジに持ってきました。
 中国人:「箱を開けて中身の製品を見せてください。」
     店員が封を開け、中国人に見せました。
     日本製であるか、初期不良がないかなど細々確かめて買っていきました。

 中国人にとっては、電化製品は特に同メーカーの同製品でも「Made in China」でなく、「Made in Japan」は信用があるようです。
 また買った品物を店員から貰う時には、必ず箱を開け初期不良が無いか、店に置いていた品物と同じであるかを自身で確かめて買って行きます。中国人の思考は、先ず「騙されないか」を最初に考え、店員が中身の入っていない箱や不良品を騙して買わすことを恐れていることもあります。この辺は我々日本人も見習わねばなりません。中国人独特の「自己責任」が働いているのでしょう。


規格と弊害)
 日本の厳しい規格に問題がある場合もあります。
 私の話ではありますが、私の父親はみかん農家でした。
 子供の頃は規格外の市場に出せない不良品を美味しく食べた記憶があります。

私と父親の昔話ですが・・・、私が皮の汚いみかんばかり食べさされるので、
  私:「綺麗なみかん食べさせて欲しい」
  父:「何言っているのだ、問屋さんが皮に付いたシミや傷があると言ってくる。お前はわかってないな。
     少しのシミや傷や擦れが少々あるほうが美味いのを知らないのか!お前は百姓の子だろ」
  私:「僕が食べている方が美味しいの?」
  父:「うん、綺麗に見えるのだけが美味しいのではない。中身の問題だ。町の人は見た目で判断する。
     美味しいみかんは、見た目より、傷があっても張りがあることが一番なのだ!」

 今、考えてみれば確かに父の話したことが正しかったと思います。
 これも規格が余りの厳しさから弊害が出ているものもあるのですね。
 ちなみに今の中国の農薬漬けの農産物も同じ傾向かもしれません。


技術窃盗計画)
 日本をはじめ、米国や欧州などが挙って中国に輸出をしてきました。この輸出は輸出する方から見ればとんでもない中国政府の「技術窃盗計画」の下で行われたものであります。
 わかりやすく言えば、日本の新幹線を輸出する場合、「全て技術(ノウハウ)の全てを開示しなければ、入札にすら参加できない」ということです。
 これでは今までの時間や知識、費用をかけ開発してきた技術とノウハウは一瞬の内に中国側に移転されてしまいました。この事実を西側諸国も黙って見ていた訳ではありません。
 日本や欧米諸国が当局に建議を提出しました。中国はWTO(世界貿易機関)に入ってから8年も経っているため、これらも改善されるだろうと期待を持っていました。しかし全く実現されるどころか、経済ナショナリズムが台頭することとなっています。
 結果、ブラジルの高速鉄道で中国は「世界最先端」を標榜しています。これが日本や韓国やドイツなどからの技術移転(盗み)の結果であります。
 その上、外貨準備を背景に西側諸国から批判される諸国へアプローチし、資源の権益を確保に動いています。


元の切り上げ)
 元の切り上げはというとホンの少しだけで、相変わらずの調子であります。
 実数で見ますと、中国人民銀行が元相場の弾力化(切り上げ)を発表してから0.5%にも満たない僅かな切り上げです。今後、本格的に切り上げをしていくかは期待が出来ないと思われます。
 これに対し強いのは米国で、輸出強化の方策を模索しています。
 米国債の買い手の一番のお得意は中国であり、元の切り上げを強硬に言いたいところですが、これも言えなく、大きな切り上げが望めません。困った米国はドル安に持って行く道しか残されていません。
 現在は、ドルをユーロに近づけようとしているのが米国の政策ではないでしょうか?
 無策の日本政府は、残された日本円だけが円高の苦渋を味わっているのが現在の状況でしょう。


国内の政治)
 一体日本の政治の方向は何処へ行くのでしょう。
 日本は永い間米国に植民地化され、アジアでは謝り外交を続けています。
 国内では円高になっても何の手も打たなかったり、消費税を上げると言ってみたり、最低賃金を上げる等々、経済活性化のための有効な施策打ち出せなく、反対の施策を打ち出しています。
 この先どうなって行くのでしょうか?
 韓国に対し大東亜戦争に関する日韓の問題について、昭和40年(1965年)日韓基本条約と関連協定で全てが既に解決済みであります。日本は解決済みの上に立ち、日韓が発展させていかねばならないというのが日本政府に課せられた課題であります。
 これとは全く反対に過去にさかのぼり、問題を惹起させるのが双方に取り真に利益のあることでしょうか?
民主党の歴史観は、「自虐史」「贖罪意識」であるのか、何時まで経っても「謝り」であります。
 これによって、韓国は一気に「竹島問題」「慰安婦問題」「教科書問題」などなど多くの問題を惹起しています。また、日韓だけでなく東南アジアの諸国から新たな問題が突きつけられる恐れを起こってくることが予想されます。


打つ手はないか円高)
 円が各通貨に対し独歩高です。
 8月は米国債の償還月、決済用に手元資金を円に変えるなどの理由があるにせよ、15年ぶりに84円台に乗せるとは普通でありません。
 円相場が95円と言われていますが官邸からは何も発表がなく、また日銀は、金融緩和策を発表しましたが、遅きに失した感があります。これでは、大企業は国に頼らない生産設備の海外シフトを加速させ、益々日本の空洞化を図っているようなものです。


続く・・・


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記:国際ビジネス情報協同組合 新聞編集部