渋谷 ゴールドラッシュ Shibuya Gold Rush
いかにも渋谷らしい、怪しいの入ったエレベーターに乗る。
そこは、都会の喧騒を忘れさせる肉の聖域だ。
注文するのは、いつものやつ。
運ばれてきた鉄板の上で、4つの肉塊が猛烈な勢いで歌っている。
「よし、準備はいいか」 紙ナプキンの端を掲げ、防壁を作る。
店員の手によってソースが注がれた瞬間、ジューッ!という轟音と共に、白煙が視界をジャックする。
この香ばしいスパイスの匂い……これだよ、これ。
胃袋が勝手に歓喜の声を上げている。
一口。……ふむ。肉だ。紛れもなく肉だ。
牛肉100%の力強い弾力、そして後から追いかけてくる独特のスパイス。
他所では味わえない、ゴールドラッシュだけの「押し」の強さ。
付け合わせのジャガイモサラダが、この濃厚な肉の脂を優しく受け止めてくれる。
飯が進む。止まらない。
かつての若者も、今の若者も、等しくこの鉄板に魅了されてきたわけだ。
昭和、平成、令和。時代は変われど、この熱さだけは変わらない。
俺の腹は今、渋谷の黄金で満たされている。
Gold sleeping beneath Shibuya. A hot breeze of spices and the roar of chunks of meat.A blissful pound awaits beyond the napkin.





