今日から大学入試センター試験が始まりました。

 

センター試験の日は、何故だか関東でも雪が降ることが多いのですが、今年はどうやら天気に恵まれているようです。

 

 

 

センター試験の前身は「共通一次試験」ですが、今年は共通一次試験が始まってから丁度40周年にあたります。

 

そして何を隠そう、40年前の共通一次試験が始まった年に高校を卒業したのが、私たち1960年生まれの人間です。

 

 

 

私は高校までは都内に住み、都内の高校に通っていましたから、茨城に住むようになってから今年で40年経つことになります。

 

 

 

40年前の1979年第1回共通一次試験は1月13日に行われましたが、その日も都内は大雪が降り、試験会場となった越中島の東京商船大学(現在の東京海洋大学)まで遅刻しないように朝早くに家を出ました。

 

入学試験にマークシート方式が取り入れられたのもこの時からで、それまでマークシートの試験を受けたことなんてなかった私たちは、マークシート方式に慣れるようにとマークシートを使った模試を受けて練習したことを覚えています。

 

 

 

私が現役で筑波大学に合格できたのも、正直言って共通一次試験のお陰かも知れません。

 

医学部志望の理系でありながら、当時の私は数学ⅡBと数学Ⅲを苦手としていました。

 

共通一次試験の数学は数学Ⅰだけを勉強すればよく、しかもその年の数学の問題は比較的簡単だったため、数学嫌いの私でも満点を取ることができました。

 

 

 

 

 保存してあった40年前の共通一次試験の受験案内書

 

 

 

 第1回共通一次試験の問題冊子の現物

 

国立大学入試に共通一次試験が導入されたことは、私の人生の中で大きな幸運の一つであり、大学入試で運を使い果たしたのか、その後の人生ではくじを引いても当たりがでたためしがありません。

 

 

 

 

この年、1979年に関東に雪が降ったのは共通一次試験の日だけでなく、筑波大学で行われた二次試験の日も見事に大雪に降られました。

 

朝早く雪の中を常磐線で土浦駅に向かい、バスに乗り換えて筑波大学まで行ったことを覚えています。

 

電車やバスが遅れなかったのはラッキーでした。

 

 

 1979年 筑波大学医学専門学群の小論文試験

 

 

科学雑誌「サイエンス」のフロンガスに関する論文を引用した問題

 

 

 

 

1979年から始まった国立大学入試の改革は共通一次試験の導入だけではなく、一期校と二期校の廃止という大きな変更点もありました。

 

今の若い人はご存じないと思いますが、1978年までの国立大学には一期校と二期校という区別があり、二期校の入学試験は一期校の試験の後で行われていたため、受験生は2つの国立大学の入試を受けることができたのです。

 

それが、1979年からその区別がなくなり、国立大学の受験チャンスは年に1回だけとなりました。

 

当時は前期試験と後期試験の区別もなければ推薦入試もなかったため、国立大学の入試は文字通りの一発勝負となってしまいました。

 

 

 

 

私たちの学年から一発勝負の試験に変更となったのは国立大学入試だけではなく、医師国家試験も同様です。

 

私たちが大学を卒業して医師国家試験を受験したのは1985年ですが、その前年の1984年までは医師国家試験は年に2回ありました。

 

1984年までは春の国家試験に落ちても、半年後の秋の国家試験を受験することができたのですが、私たちの学年からは医師国家試験の制度までもが変更されてしまったのです。

 

 

 

 

せっかく大学を卒業できても、国家試験に落ちてしまったら1年間医師になれないわけですから、当時のプレッシャーは相当なものでした。

 

医師になってから30数年経った今でも、時々国家試験の夢を見ることがあります。

 

試験が間近に迫っても準備が追い付かず、全く勉強していない科目がありながら試験に突入するという嫌な夢です。

 

試験を受けるということは、何歳になってもあまり気持ちの良いものではありません。

 

 

 

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