2023/11/4~11/27の24日間、一人で車中泊しながら長崎・五島列島の史跡名勝・温泉・道の駅を巡ってきました。
岡山県の自宅を出発し、3~5日目は長崎市街観光、6~10日目は五島列島・上五島を観光
11~16日目は下五島・福江島を観光、17~18日目は長崎市観光
19日目は、雲仙市の雲仙地獄&雲仙温泉、南島原市の道の駅ひまわりで車中泊
20日目は、日本100名城・島原城、続日本100名城・原城跡、天草にわたって道の駅で車中泊
21日目は、天草の大江天主堂、世界遺産・﨑津集落、天草キリシタン館、道の駅有明で車中泊
22日目は、九州本土にわたって世界遺産「三角西港」、道の駅を巡って「おおとう桜街道」で車中泊
22日目(11/25)は、昨夜車中泊した天草市の道の駅「有明」を出発して、九州本土の熊本県宇城市にある世界遺産「三角西港」にやってきました。
道の駅「有明」から「三角(みすみ)西港」までは50分かかりました。
「三角西港」は、世界遺産「明治日本の産業革命遺産」の構成資産の一つです。
構成資産は、岩手県釜石、静岡県韮山、島根県萩、福岡県八幡、佐賀、長崎、熊本県三池、鹿児島と全国に分散しています。
三角西港(三角旧港)は、国重要文化財にも指定されています。
三角西港施設案内図です。
明治三大築港の三角西港は、オランダ人水理工士ムルドルの設計と、日本人石工の技術が融合した港湾都市として、明治20年(1887)に開港しました。
三大築港の他の2つは、宮城県野蒜港、福井県三国港です。
右から「浦島屋」、「龍驤館(りゅうじょうかん)」、「ムルドルハウス」が並んでします。
「浦島屋」は、文豪・小泉八雲が立ち寄った当時の旅館をもとに復元したものです。
「富岡敬明 県令」の胸像です。
ムルドルの現地調査&建言により、天然の良港・三角港を開港し、九州の主要貿易港として繁栄させました。
特に三池炭鉱の石炭を輸出した港として、世界遺産の構成資産に登録されました。
明治期の港が完全に残るのは、日本でここだけです。
国登録有形文化財の「龍驤館(りゅうじょうかん)」です。
現在は、歴史ガイダンス室となっています。
説明文です。
大正7年(1918)、明治天皇即位50周年記念事業として宇土郡教育会が建設しました。
「ムルドルハウス」です。
三角西港の設計者・ムルドルの名にちなんでつけられた物産館です。
国重要文化財の「排水路」です。
満潮時に海水を引き込み、干潮時に排水するよう造られ、そこに道路側溝を流す天然の下水道の役割を果たしています。
明治20年(1887)の三角港湾の絵図がありました。
説明板によると、
明治以降の近代港湾の歴史上、国費を投じて築港された港として宮城県の野蒜港、福井県の三国港と並ぶ当時の国家的事業であった。
三角西港は当時の施設が現在も残っている唯一の港である。
歴史的価値としては、オランダの築港技術が導入されていること、港湾施設のみならず背後を含めた都市づくりが一体的に整備され、1世紀を経過した今日においても築港当時の施設が残っていることである。
世界遺産の石積埠頭から釣り糸を垂れる人たちです。
全長756mに及ぶ埠頭は、ムルドルの設計と日本人石工の技術が見事に融合した、当時最先端のもので、1世紀を経た今も当時の港の美しさを残しています。
釣り人の向こうには、新天草一号橋(天城橋)と天草五橋・一号橋(天門橋)が重なって見えます。
のどかな朝の一コマです。
このあと、道の駅に寄りました。
ーーー つづく ーーー