岡山県の偉人である、画聖・雪舟ゆかりの地は西日本各地にあり、一度にすべて回ることはできませんでした。
そこで今回は、広島県にある雪舟ゆかりの地を訪ねました。
広島県にある雪舟ゆかりの地は、三原市の仏通寺と、世羅町の円満寺(えんまんじ)と康徳寺の3カ寺です。
最後に世羅町の円満寺(えんまんじ)を訪れました。
広島県世羅町にある円満寺(えんまんじ)の詳細な場所が分からなかったため、途中の矢野温泉駐在所で聞いて山道を進むと、看板があったのでホッとしました。
室町時代の画聖・雪舟(1420~1506?)が修行したという円満寺に到着しました。
石段の上が円満寺です。
無住のお寺です。
看板があり、雪舟が作庭した庭は、江戸時代の享保6年(1721)、山津波にあって裏山が崩れ、庭が壊れたとありました。
石段を上ると、住職の代りにお地蔵様が出迎えてくれました。
ツツジが満開で華やかな色どりを添えています。
とりあえず本堂で賽銭をまつって、ピンピンコロリと逝けますように、とお参りしました。
無住でも掃除は行き届いていました。檀家の人が定期的に掃除しているのでしょう。
鐘楼があったので、あいさつ代わりに一撞きさせてもらいました。
今から300年前の江戸時代の山津波で、裏山が崩れて壊れてしまった雪舟庭です。
看板には、庭園の樹木の種類が多く、名園の面影をとどめている、と書いてありましたが、かなり荒れてしまっています。
雪舟が作った池らしきものがありました。
しかし私の乏しい想像力では、元の雪舟庭をイメージできませんでした。
600年前に雪舟が作庭した庭の資料でもあれば復元できるのでしょうが、修行時代に作庭したものなので資料もなく、復元は不可能でしょう。
のどかな里山に建つ円満寺を眺めながら、画聖・雪舟の修行時代の生活に、しばし思いを馳せました。
これで広島県の雪舟ゆかりの地訪問を終えました。
--- おわり ---