ストレスフリーの鍵は、フォロワーシップ
こんにちは、伊庭正康です。
上司の皆様からは「部下に主体性が足りない」、
部下の皆様からは「ウチの上司は人の話を聞かないから・・」
双方がそんなストレスを抱えながら職場は一歩一歩、前進しているわけですが、人が”どうだ、こうだ”というストレスは、もう捨てたいですよね。とっておきの方法、「フォロワーシップ」を紹介します。
まず、リセットを押してください。
■その1:上司は「完璧では」なくなった。
そんな人は、どこにもいない。
■その2:だから、上司は「仕える」のではなく、
上司を「支える」もの。
上司は不完全。だから、みんなで支えるもの。
それが、フォワローシップの考え方です。
そう考えると、色々なことがラクになりませんか?
では、そのフォロワーシップを紹介して参りましょう。
フォロワーシップ理論とは
フォロワーシップとは カーネギーメロン大学のロバート・ケリー教授が提唱した、「部下が上司を支援するチカラ」のこと。正解なき今の時代、注目される理論となっています。
この論がユニークなのは、
組織の成功は部下が8割を握っている
という考え方にあることです。私自身、大いに賛同します。
そして、この論の面白いところは、
たった2つの軸を高めるだけでフォロワーシップ(上司を支える力)が高まるという点。
次の図をご覧ください。
このように、
■その1:「問題があれば、ガマンせず提言しちゃう」
■その2:「ただ、言うだけでなく、自らが率先して動く」
以上の2軸を高めることで、理想型のフォロワーを目指すというものです。そうなると、お互いに対する「モンモンとした現状不満」はなくなります。「なんで?」ではなく「どうすれば?」、そんな解決思考型の発想にシフトします。
そして、コンディションに応じて「理想(参謀のような部下)」「順応(イエスマン)」「孤立(言うだけ)」「消極(指示を待つ)」「客観(バランスを見過ぎ)」に分かれます。
では、各タイプを解説します。
フォロワーシップの各タイプの特徴
順応型のフォロワーシップ
【特徴】
周囲からは「素直で真面目」と映る反面、自分の考えがない「イエスマン」と映る人。
【口グセ例】
「はい、わかりました。スグにとりかかります!」
【彼らの心理】
「不安」と「勘違い」が根底にあります。「反論をしてたら評価が下がる。なので素直に肯定しておこう」
【問題】
間違えたことを「一生懸命に頑張る」危険がある。
【模範的フォロワーになるための対処法】
・上司や組織は彼らに対し「意見」を尋ねる機会を持つ。
・「言うべきことを言っても評価が下がらない。
むしろ意見を求められている」という正しい認識を持つ。
孤立型のフォロワーシップ
【特徴】
周囲からは「賢いけど、文句が多い」「仕事は出来るけど面倒な人」と映る人。
【口グセ例】
「納得できないです!」
「もっと処遇を良くしてくださいよ!」
【彼らの心理】
「すね」と「ひがみ」が根底にある。もともとは高い評価を得ていた人が多い。最近は正当な評価を受けていない。上司や組織は「わかっていない」との批判の思いがある。
【問題】
リーダーや同僚を困らします。
【模範的フォロワーになるための対処法】
自らが動くことを要望し、動いたことに対し、評価をすることでレストア(修復)を図ります。
消極型のフォロワーシップ
【特徴】
周囲からは「主体性がない」「大人しい」と映る人。
【口グセ例】
「言われたら、キチンとやりますよ!」
「どこまでやっていいのか分からないので…」
【彼らの心理】
根底にあきらめがある。「やれることはあるけど、自分の役割ならココまでかな・・」
【問題】
中には能力のある人も多いのですが、彼らの能力を引き出せていないこと。
【模範的フォロワーになるための対処法】
・上司や組織は「キチンと要望する」ことが何より重要です。
・報告、連絡、相談の機会を強制的に持つことも効果的です。
客観型のフォロワーシップ
【特徴】
周囲からは「バランスが良い」と映る反面、「挑戦がない」「官僚的」と映る人。
【口グセ例】
「ウチの会社のやり方では・・」
「全体バランスを考えたら・・」
「あまり急がないほうがいい・・」
※意思を込めた発言は少なく、評論的な言葉が多い。
【彼らの心理】
リスクを犯さない範囲で価値を発揮しようとすることから「形式を重んじる仕事」になる傾向がある。
【問題】
このタイプがミドルリーダー、中堅になったら、内向き志向の組織になる。「リスクのある挑戦を避ける」「手続きを重視する」など、挑戦心を削ぐ社風になるリスクがある。
【模範的フォロワーになるための対処法】
小さな修羅場体験を経験すること。リスクをとる覚悟を知る。
さて、いかがでしたか?
もう、あの人が”どうだ、こうだ”と言っていては、時間がもったいない。こんな名言もフォロワーシップを指すようにも感じます。。
過去と他人は変えれない。
変えられるのは、自分と未来だけ。
ぜひ、今日の記事が少しでも参考になれば嬉しいです。
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