ここで妻の職場について触れておきたい。

妻は女子高を卒業してから23歳で私と結婚するまで、二つの会社で延べ4年間程、事務社員として正社員で働いていた。会社を辞め、私と結婚し、妻は24歳で長女を出産し、一番下の次男が小学校の3年生になる36歳までの12年間は専業主婦だった。それまで専業主婦だった妻をパートでもいいから仕事をするように話したのは私だった。家計的には苦しくない私の年収だったが、妻をパートに出るよう勧めたのは、妻に世間を知ってもらいたいと言った事からだった。妻は36歳から様々なパートを5年間ほどこなしてWと言う会社にたどり着き、約2年間パート勤務した末、43歳で正社員に雇用された。

妻はW会社から、得意な入力業務のスキルが評価されたのだろう。キーパンチのスキルは素晴らしかった。加えて、まぁ、年増のぶりっ子ではあるが、男を擽る可愛らしさはある。とは言え、まだまだお金がかかる子供らを抱える我が家であるし、今のご時世、43歳のおばさんを正社員雇用してくれたW会社には感謝の念にたえない。

妻が43歳で正社員になってからは、私と妻の晩酌の酒の肴は、妻の職場の話題が上がる事が多くなった。妻が勤務していたのは京都が本社のW社。その、とある地方支店の経理の正社員として妻は働いていた。妻はその職場について、私と晩酌中に愚痴を吐く。愚痴は酒の肴だ。妻は言う。

「工場にね、自称、会社のアイドルと言う〇〇って言う30代後半のぶりっ子がいるの!そのぶりっ子さぁ〜〜うちの商品を配送する、ドライバーと不倫しているんだって!気持ち悪くない?しかも、そのぶりっ子、私を凄く敵対視するんだよ!私は、そのぶりっ子と張り合う事なんか、全くないのに一方的に敵対視される!まじ、めんどくさい!その、ぶりっ子!いつも自分が周りからチヤホヤされないとダメみたい!本当に迷惑!」

とか

「事務社員にお局さんがいるの〜〜!京都本社からまたに来る社長のご機嫌ばっかり伺ってさぁ〜〜本当にめんどくさい!」

やら

「私の同じ部署のあの!ブスっ!あのブスさぁ〜〜!まじで仕事出来ないし!本当にブスなんだよ!まじで腹立つ!今日なんか!仕事中に、こんな顔で居眠りしてるんだよ!」

と言って、私にその女性が居眠りしている写真を見せてきた、、、

写真をみた私は

「いやぁ、、確かに仕事が出来ないのに居眠りしているのはどうかと思うけど、、、、つか、、〇〇(妻の名前)が言う程、ブスではないと思うよ^_^」

そう妻に伝えたら些か不機嫌になった。つか、いくら腹立つからと言って、断りもなく居眠りしている写真を撮るか?



などなど、妻との晩酌で妻の職場の話題には事欠かない。


今の世の中、まともな会社、職場を探す方が難しい。妻から愚痴を聞くたびにいつもそう言い聞かせ、まぁまぁ、これからも頑張ろうと諭す。そんな毎日。


妻のルーティーンな会社の愚痴は、不倫をしているぶりっ子の30代女子が気持ち悪い。お局さん約60歳がめんどくさい。同じ部署のブス20代女子が使えない。この3人の話題に集約される。

ただ、不思議と妻から男の同僚や上司の愚痴を聞く事は全くなかった。

まぁ、、この事実が後に帳尻が合うことになる。