1週間前の話です。

東京ドームでは侍ジャパンとファイターズとの「侍ジャパンシリーズ」が開催されている中、神宮球場では「早慶戦」こと早稲田大学と慶應大学の試合が開催されました。



 

この日は高校野球に詳しい方のお誘いで参戦。選手の甲子園での活躍や、既にプロ入りが決まっている選手の情報まで頂き、楽しく観戦できました。

 

注目は両チームの4番。

先日のドラフトで、早稲田の蛭間は埼玉西武ライオンズに、そして慶應大学の萩尾は読売ジャイアンツに指名されました。

どちらも「4番センター」での出場で、両者共に「背番号1」でした。


 

また、慶應の投手には横浜DeNAベイスターズに指名された橋本がいます。

 

さらに慶應には清原の息子と前田智徳の息子がベンチ入りしているという、話題性のあるチーム。


一方の早稲田も、監督は元プロ野球選手の小宮山悟が務めております。

残念ながら清宮の弟、福太郎はベンチ入りしておりませんでした。

 

さらに早慶戦といえば「応援合戦」が有名。
13時から試合開始だというのに、午前11時には既に応援合戦が始まっていました。
両チームの意気込みが伝わってきます。
 
観客は、内野がほぼ埋まっておりました。もちろん外野にも観客・応援団が陣取っています。
先日の法政と東大の試合には見られなかった光景で、やはり早慶戦独特の雰囲気なのでしょう。
 
試合は、慶應の先行で始まりました。
 
早稲田の先発は加藤孝太郎。なんと茨城県の下妻一高出身!!
私の母校の近所で、進学校の上にスポーツも盛んな文武両道の学校です。


 
加藤は初回を無難に抑えます。
 
その裏早稲田。
慶應の先発は増居。一緒に観戦していた方に教えて頂いたのですが、増居は滋賀県の有名な進学校「彦根東」出身にして甲子園経験者。
こちらもしっかり文武両道の選手でした!





早稲田の1番は熊田(東邦)。
その熊田が、何と先頭打者ホームラン!
1-0とし、試合をいきなり盛り上げます。



 
しかし増居は後続を断ち、追加点を与えませんでした。
 
試合はそのまま、加藤と増居の投げ合い。
この加藤投手、一緒に観戦した方曰く「元阪神の工藤一彦に球の起動が似ている」そうなw
凄い選手で例えたものです。
 
次に試合が動いたのは6回裏。
2番松木(金沢泉丘)がヒットで出ると3番中川(大阪桐蔭)が送りバント成功。
1アウト2塁となり打順は4番、蛭間を迎えます。蛭間は「さすがプロ入り選手」と思わせる、力強いスイングでなんとホームラン!!
球が真っ直ぐにバックスクリーンに飛び込む豪快なホームランでした。
これで 3-0 と、早稲田がリードを広げます。



 
対する慶應も、ここで終わるわけにはいきません。
8回表慶應の攻撃は、9番のところで代打本間(慶応)。打球は内野を転々としましたが、本間は一塁への豪快はヘッドスライディングを慣行し、見事セーフ!ファイターズ今川並みの執念を見せます!

1アウト後、2番下山がヒットで続き、代走古野(岸和田)がホームイン! 慶應、3-1とします。
さらに、続く3番廣瀬もセンター前にヒットを放ち1アウト1,3塁となります。
ここで迎えるのは4番萩尾。「真打登場」といった空気になります。

 
萩尾の打席で一度捕手がボールを落とし、2,3塁となります。ここで加藤と萩尾のガチンコ勝負!!
加藤はフルカウントから130キロのストレートを投げ込み、萩尾はこれを三振。軍配は加藤の上がりました。
しかし慶應は5番山本(浦和学院)がライトへヒットを放ち、ランナー2人が生還し3-3の同点となりました!
早慶戦、ドラマがありますねぇ~(*^▽^*)
 
さらに古川(広島新庄)がヒットで続き、2アウト1,3塁となります。
 
ここで早稲田、小宮山監督が動きます。


加藤に代わり、原(彦根東)がマウンドへ向かいます。原は左のサイドスロー、綺麗なフォームで角度ある投球をします。
ここで原は続く宮尾(慶応)を抑え、逆転は許しませんでした。



 
早稲田はその裏、2アウトから4番蛭間がセンターオーバーの3塁打で出塁します。蛭間、体型とはうらはらに、足も速い選手でした!
しかしここは得点ならず。
 
そして9回、またまたドラマがありました。
表の慶應は途中から守備に就いた9番吉川(慶応)が、初球を弾き返し、なんと逆転のソロホームラン!
これで 3‐4 慶應遂に勝ち越します。
慶應の堀井監督、采配ズバリでした。

 
その裏、慶應はベイスターズに指名された橋本長田)が登板。盤石の体制で逃げ切りを図ります。



 
早稲田の先頭は6番吉納(東邦)から。吉納がヒットで出ると代打梅村(早実)。
梅村は初球から送りバントの構えを見せると、警戒の中ながら無難に成功。ここで代走に尾瀬(帝京)が出ます。
 続く7番山縣(早大学院)はどう攻めるのか、緊張の中観ていると、セーフティーバント!
これが見事成功し1アウト1、3塁となりました。
決して慶應の守備が悪かったわけではありません。
「ファイターズもこのくらいやってくれよ」と言いたくなるくらい、見事に相手の隙を突く攻撃です。

塁が埋まって盛り上がりも最高潮に!
早稲田は代打の切り札、森田を打席に送ります。
一打同点、長打が出たら逆転サヨナラの場面となりました。
すると、なんと慶應の抑え橋本が暴投!!
…かと思われたのですが、打者森田の足に当たったという判定で死球、満塁となります。

打順は1番に戻り、先頭打者ホームランを放った熊田。
打球は微妙なライナーとなり、ショート朝日(彦根東)が見事キャッチ、早稲田得点ならず!

これで2アウト満塁、慶應は勝利まで残り1アウト。
しかし満塁、サヨナラの大ピンチは変わりません!
慶應の投手橋本は、次の打者下山(慶応)を難なく1ボール2ストライクと追い込みます。

そして最後の一球は、力のない飛球がライトへ飛びます。
…が、途中からライトを守る山本が、一旦下がったかと思ったら慌てて前進し、なんと打球はポトリと落ちるヒット!!
山本、打球を見失ったか??

2アウト満塁だったこともありランナー2人が生還、まさかのサヨナラポテンヒットとなったのでした。
結果、5-4 で早稲田がシーソーゲームを制した試合になりました。




最後まで分からない、すごい展開!!
応援や雰囲気がそうさせるのか??

わたくし、早慶戦の面白さを、肌で感じて参りました!!
o(^▽^)o