著:榊 一郎 装絵:usi
「ザ・ジャグル 汝と共に平和のあらんことを Ⅴ」
民衆に「”平和”の実在」と言う大嘘を百年かかっても信じこませる。
ジェイドは、〈チェシャ猫〉の語ったその言葉=信念に納得を覚える。
自分は、戦争以外の人生を知らない。
だが、逆に戦争を知らない人生を歩むものも居る。
そして、新たに生まれる命もまた、戦争を知らずに生きられるかもしれない。
けれど、その為には虚構であったとしても、平和を続けなければならない。
キャロル・フォートマン、シオリ・フォブロスのコンビに、自らが〈手品師〉で有ることに気づかれたジェイド。
彼女たちの前から姿を消し、〈手品師〉の本拠で過ごす彼は〈白兎〉に、自らが良く尋ねた言葉をかけられ、自問する。
だが、答えが判然としない中、〈ジークルーネ〉がオフィールへ最大の陰謀を仕掛ける。
難民の中に紛れたテロリスト達を操り、グレート・ピラーの電波発信施設を襲撃。
彼の狙いは果たして―――。
平和都市オフィールの悪夢のような一日が始まった・・・。
完結です。
全滅エンド!
・・・を、榊氏は構想していたようですが、そっちじゃなくて良かった。
落ち着くべきところへ軟着陸したような感じです。
ジェイドを中心にして、その周りにいる人物たちドラマを描いた今作、かなりシブい内容だったと思います。
ダークではなく、アウトロー・・・微妙に違うかな。
平和の裏側で、平和を維持するために、戦い続ける〈手品師〉達。
物語として紡がれることはないけれど、彼らの戦いは終わりません。
くすぶる火種が燃え上がらぬように、平和の実在が存在することを証明するために。
なんて言うか、カッコいいと思ってしまいます。
こんな生き方、自分には出来ないと判っているからこそ、憧れるのでしょうか?
ザ・ジャグル 汝と共に平和のあらんことを 〈5〉 (ハヤカワ文庫JA)/榊 一郎

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