:上栖 綴人  挿絵:卵の黄身

「はぐれ勇者の鬼畜美学Ⅱ」




異世界への召喚。

三十年程前から発生し始めた現象は、当初こそ混乱を引き起こしたものの、異世界からの帰還を果たした者たちの協力を得て、異世界の情報はまとめられつつ有った。

現在確認されているのは、十を超える数。

そして、召喚されるのは揃って十代の少年少女達。

極めつけは、異世界に召喚された者たちは魔法などの特殊能力を習得していること。

科学が全盛を誇る世界に於いての、新たな技術、技能と呼ぶべきか・・・。

希望でも有り、危険視される魔法と言う特殊能力が、地球にも根付き始めていた―――。





異世界・アレイザードから凰沢暁月が帰還してひと月あまり、彼の地の魔王の娘ミュウを妹として連れ帰り、同居を始めてから同じだけの時間が経ったとも言える。

ミュウ=凰沢美兎はその短い期間に、本来の美兎が着ていた服の大半を使用不可能にしてしまっていた。

元の持ち主と、体格があまりにも違うが故に。

おもにおっぱいの大きさが。

美兎は暁月や千影、葛葉と共に、買い物に出かけ、トラブルはあったものの楽しい時間を過ごす。


だが、ソレは嵐の前の静けさに他ならなかった。


BABEL》ランキング戦―――いわば、クラスの入れ替え戦である。

しかし、それは暁月にとって格好の機会でもあった。

生徒会と戦うため、暁月は美兎達とチームを組み、サバイバルを勝ち抜くのだった。







もはやチートな鬼畜主人公再臨ですね。

存在自体がセクハラなセクハラ魔人です。

でもカッコいいんですよねぇ・・・キザだけど。

多少歪んでるけど思いやりがあって、ちょっと判り難いけど優しさを持っていて、でもセクハラの塊。

何よりも強い!

四人のチームで六十人あまりを蹴散らし、その八割方を一人で倒してしまうんですから。


ですが、学生達の中でも強い生徒会のメンバーを相手に、暁月は敢然と立ち向かうんです。

己の目的のために。

果たして彼の目的=野望はなるのでしょうか?





はぐれ勇者の鬼畜美学(エステティカ)Ⅱ (HJ文庫 う)/上栖 綴人

¥650

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:八薙 玉造  挿絵:植田 亮

「神剣アオイ3 過去と未来、交わる剣」




強大な賓と刺し違えるために産まれた「神剣」。

それは少女の姿を取る。

当代の神剣であるアオイを生き延びさせるため、名嘉田幸人は奔走していた。



神剣の標的となった賓である輪火と戦いでも、恩師である嵯野の不況を買いつつ、誰一人殺すこと無く終わらせ、

クロとの一件からぎくしゃくとしていた幼馴染みのたばねと、アオイの仲を取り持つべく取った幸人の行動は、神剣と賓の関係に僅かながら、良い変化をもたらした。



だが、起こるべくして起きた事件が、彼らに致命的なまでの亀裂を生じさせる。

理想は、果たして現実の物になるのだろうか?









さて、この作者の作品の二作目、巻数にして八冊。

これにて完結でございます。

ん~、西洋風のおはなしから一転、日本を舞台にしたお話になった今作、設定は面白かったものの、内容としてはやや堅苦しくて、物語が広がりきる前に終わった感じがします。

もう少し、アオイが簡単に人の中に溶けこんでも良かった気がしますね。

人と触れ合ううちに、賓との付き合い方も変わる・・・みたいな感じで。

でも、三巻じゃあ難しかったかな。

結局アオイと本当に心を通わせることが出来た人はいたのか、と。

アオイ、アオイ、と言いながらも、その実物語を動かしていたのは幸人の方で、彼の付き合い方が、人にも賓にも、神剣にも八方美人的になって、結局相手の深いところに触れることが出来なかったのではないでしょうか。


マンガのXBLADEシリーズの様に、人がカタナになるような描写では、アオイの御霊が減るのを防ぐといった描写は難しいでしょうし・・・。


まぁ、終わってしまったモノをとやかく言うよりは、次作に期待・・・と、言うことで。





神剣アオイ 3 過去と未来、交わる剣 (スーパーダッシュ文庫)/八薙 玉造

¥600

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:赤松 中学  挿絵:こぶいち

「緋弾のアリア Ⅶ 火と風の円舞」




ホテルでの襲撃の果て、レキは倒れてしまう。

キンジは白雪の助けを借りて、星伽の分社に彼女を預ける。

東京に戻らなくてはならなかったからだ。



だが、東京行きの新幹線に乗った彼らを待ち受けていたのは、レキを狙った犯人の仕掛けた加速爆弾だった。

三分毎に時速を10km上げなくては爆発してしまう状況で、新幹線の中は混乱の極みに達する。



車内にいる武禎はキンジ・アリア・白雪を含む九人のみ。

理子もその内の一人だったが、彼女は爆弾のスイッチにされてしまったため身動きがとれない。


暴走する新幹線の中で、アリアとキンジの反撃が始まる―――。









今回は贅沢な戦闘シーンが続きますね。

時速300km以上で走る新幹線の屋根の上での戦い、ワイヤーアクションさながらのソレは、とても血が沸き立ちました。

終始緊迫した状況で、早々にヒステリアモードになったキンジ達は、無事に東京に立てるのでしょうか?

残された時間は、極僅かです・・・。





緋弾のアリアⅦ 火と風の円舞 (MF文庫J)/赤松中学

¥609

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