ママ・女医・ときどき女子。~発達凸凹子育て奮闘記~ 私がママ友ドクターになる前の顔。 -6ページ目

ママ・女医・ときどき女子。~発達凸凹子育て奮闘記~ 私がママ友ドクターになる前の顔。

ママであり発達障害専門医であり30代女子であり発信したいことが沢山あり…と2014年にブログ開始。2015年、我が子を自ら自閉スペクトラム症と診断。2016年には第2子出産!2020年現在3児出産しママ友ドクターを始めますが…そのずっと前日々を綴った育児奮闘記。

ひとつ前の記事「女医ママ、3歳息子がフリーターの危機?!」の最後で紹介したエピソードです~~


3歳の女の子、通称ルルちゃん(仮名)のお話です。


上のきょうだいに付き添いで受診したことがきっかけで、実は1歳のころから知っています。

当時の発語は「きゃーっ、うー」とかいう感じで、目線も合いにくく、好きなオモチャはペットボトルとハンガーでした。ふわふわっとした女の子らしい雰囲気の子供でした。

2歳になるころには、難聴は検査で否定されましたが、やっぱり言葉がほとんど出なくて、物事の理解はあまり得意ではない印象でした。ふわふわ~とすぐに診察室からいなくなっちゃうような子でした。

正直、どこまで伸びるのか心配でした…。


お母さんは、まだまだ若いママで、働いているので何かと忙しく、二ヶ月に一度 の外来予約にも来れないこともあり、受診間隔が随分空いたりしていました。

けれどママは、会うたびに疲れを見せつつも笑顔を絶やさない元気なママでした。

そして、少しずつですが、
ルルちゃんをすぐ叱ったり注意するのではなく、
指示して褒めることをメインとした育児を(それが療育の一環であると理解し)、身につけて行ってくれました。

ルルちゃんは、同年齢の子供と比べても発する言葉は少なく、人との言葉を介したやり取りにはまだまだ練習が必要でした。


大人「◯◯がやりたい人!」「◯◯ほしい人」
    ↓
ルル「はーい!」(大人が手をハーイのポーズさせる)
    ↓
大人「はいどうぞ!」(やりたいオモチャを与えたり、ほしいお菓子与えたり)

から始めて、

がんばってできたらすぐハイたっち!も真似して出来るように。

そして、『言われたことに反応して頑張れば大好きなママにほっぺたプーってしてもらえる!褒めてもらえる!うれしい!!』

と、どんどんコミュニケーションの楽しさを学びだしたルルちゃん。

ママの言うこと、指示への理解は徐々に良くなっていきました。

ふわふわ~と居なくなることも減りました。
でも、まだまだ発する言葉は少なくて、いつも語りかけにニッコリするだけ。

そんな中、3歳になったばかりの定期外来で

「実はこの前、飛行機乗って家族旅行に行ってきたんですー!」
とお母さんが、あっけらかんと報告してきました!

「えー?!飛行機?!パニックとか迷子には ならなかったのー?!」って、びっくりしちゃいました。

確かに発語は少なめですが、
いつの間にか私が心配していたよりも、

ずっと状況判断が出来るようになり、

物事への適応力を身につき、

物怖じせず家族とお利口に行動できるようになってたんです!

九州旅行を存分に楽しんできたそうです。

もうすぐ4歳になるころ、

私が産休に入るため、先週最後の受診に来てくれました。

「先生、最近、ルルの才能みつけました!」

ママが、誇らしそうに報告してくれました。

保育園の先生が気づいてくれたそうです。

ジグソーパズルをする時のこと。

ルルちゃんは、まず、すべてのピースを一つ一つじっくり観察しながらパズルの山を作ります。

観察を終えると、今度はその山からピースを次から次へと取り出しては瞬時に正しく並べていくんだとかっ!!

(キター!カメラで写真を取るように記憶するタイプ!!うちの息子はパズルすぐ諦めるのにー!!)
とそれを聞いて思いました。

ママに、やっぱりこの子は独特だから、とにかく言葉と文字のインプットを進めて伸ばしていくように伝えました。

これからどう成長してくれるのか楽しみになりました。


嬉しくて、そしてしばらく外来で会えなくなるのが寂しくて、外来でルルちゃんを抱き締めてしまいました。

ルルちゃんは、驚く様子もなく、いつもと変わらずニコニコしながら外来を出ていきました。


その背中をみて私はこう思いました。

「あー!もう!
主治医の私を含めた周りの大人が、
子供の可能性を信じ、成長を感じてあげられなくて、
どうすんのさ!」


自分のまだまだ力足らずな面を痛感したエピソードでしたキョロキョロ


産後、またルルちゃんに会える日が楽しみです。