僕に関わるな!続 | さやみる推しのNMB妄想小説 別館
カタカタカタカタッ…

「ふぅ」

コンコンッ
「ゆーりお疲れ様」

「あ、姉ちゃん
こっち来てたんや」

「たまにはお母さんの手料理食べたいし
それでまたひきこもってる訳」

「いつものことでしょ」

「ふーんどれどれ…」

「ちょ、姉ちゃん格好///」

「なに、照れてんの?可愛いなぁゆーり!」

「あぁ!近い!だ、抱きつくなっ///」

「だって可愛い弟なんやもん」

「僕なんか、たいしたことないから」

「…ゆーりはすごいよ?」

「…」

「小さい時から
自分が出来ることを精一杯やってる
それって簡単な事じゃない
ゆーりは凄い」

「姉ちゃん」

「フフッ、仕事はどう?チーム楽しいやろ」

「悪くは…ないかな」

「ならよかった
私の大事なチームやねん
だから、大事な弟入れたかった
じゃあこれからもよろしく」

姉ちゃんは頭を乱暴に撫でて部屋を出た
弟から見ても
かっこよくて綺麗な姉ちゃん
本当に自慢なんや
少しでも僕が少しで力になれるなら
全力で頑張りたい…




カタカタカタカタッ…

「ゆーりくんっ」

「ッ!?」

「そんな、驚かなくても」

「いや、、、すみません
おはようございます朱里さん」

「おはよっ」

「はい、、、」

「…」

「…」

「…」

「…?」

「…」

「あの、、、何か」

「フフッやっとこっち向いた
ゆーりくん
挨拶は目を見てするもんやで」

「っ、、、すみません」

「…んー」

「あっ、ちょいっ」

「じっとする」

「…」

突然前髪を上げられ慣れた手つきで
ゴムで結ばれる

「ホンマに綺麗な顔
隠すのもったいないって」

「いいんですよ、、そんなの」

「ゆーりくん」

「はい」

「キスしていい?」

「…は!?」ドンガラガッシャーーン!

「ちょっとー!!大丈夫?
椅子から落ちるなんて
ほら手」

「い、い、い、や…何言ってるんですかほんとに
やめてくださいマジで」

「だって綺麗な顔してるし」

「綺麗な顔してる人には
誰彼構わずキスするんですかあなたは
犯罪ですよもはや」

「言ってくれるねー…
でも、ゆーりくんが気になるのは本音」

「はい?
僕なんかのどこが」

「んー、優しくて可愛いとこ?
さや姉にも怒られたからさー
弟からかわないでって
だから本気ならいいかなーって」

「そんな馬鹿な…
あ、だって総務部の部長さんと」

「あんな噂信じてんの?
嘘に決まってるやん
私、あーいうタイプ苦手」

「そうですか」

「とにかく…今日デートしよ?」

「嫌です」

「え?来てくれるって?やったー
じゃあ仕事終わったらデスクまで来るな?」

「いや、だから僕は」

「すごい楽しみっ!よーし仕事頑張るでぇ!」

「あのだから」

「あ、、、それと…」

カタカタカタカタッ

「こっちの方がスムーズちゃう?
じゃ、後でーー」

嵐のように去っていった朱里さん
打たれた画面を見ると
僕が詰まっていたところを直していた

「…なんだあの人」





「朱里について知りたい?」

「うん」

「あー朱里ねぇ何惚れた?」

「ち、違うっ///」

「ごめんごめん分かってる
朱里はねずーっと前からの友達
後輩やけど有名で
綺麗やしなぁ
でも誰にもなびかへんかった
と言うよりも自分を持っていたって感じ?
野望もあるし仕事への情熱もある
だから地元のちっちゃな会社から
ヘッドハンティングしてうちに入れてん
案の定、すごい輝いてるし即戦力になった
あんなヘラヘラしてるけど
実際はすごい仕事できるからね」

「へぇ」

「朱里にちょっかい出されて
迷惑なら私から言うけど?」

「いや、迷惑ではないけど…その」

「フフッそっかそっか
いやー弟にも春が」

「え?姉ちゃん?」

「いや、なんにもなーい」


業務を淡々とこなし
定時になった
帰ろうと思ったけどよく考えたら
来るはずだったよな…
にしても、、、来ない

「振り回されてる…はぁ」

カバンを背負い帰ろうとすると
会議室が騒がしかった


(すみませんでした!!
僕のせいで!本当に…)

「ええって何とかなるからさー
今日彼女さんの誕生日なんやろー?
帰り帰り」

(そんな!僕はちゃんと)

「いいから、ほーら
そんなに戸惑ってたらまたミスするし
気持ち入れ替えて
あーそうや明日のランチ奢り!
これでどう?」

(いいんですか、、そんな)

「ラッキーたっかいのにしよーっと
はいおつかれー

さーてとやりますか…

…もう帰ったよな」


ガチャッ

「帰ろうとはしてましたね」

「ゆーりくん!!
ハハッごめん今日残業やから…」

「こっちなら僕でも出来ます
集計したらいいんでしょ」

「いやいや
学生をこんな時間まで
さや姉に怒られ」

「朱里さんが帰らないと
僕の夕飯無くなるでしょ」

「そんなのお母さんとかさや姉に」

「なんなんですか
強引にご飯に誘ったくせに今更」

少し呆れたように笑う彼が隣にパソコンを置いて
仕事を始めた

彼を始めてみたのは1年前ほどのこと
飲み会で気分が悪くなったさや姉が帰れなくて
実家の方が近いということで
送った時だった
お母さんにお茶でもと言って勧められ
飲ませて頂いた時
廊下を一瞬通った彼
長い前髪にメガネだけど見えた綺麗な顔
思わず視線を奪われると
お母さんが

「弟のゆーり
彩と違って引っ込み思案でね
でもすごく優しい子なの」

そう言って話すお母さんの顔はとても優しかった
きっと素敵な子なんだろうなと思ってた
そしてさや姉からチームに弟を入れたいと
相談を受け私は直ぐにうなづいた
彼に会いたいと思った
話してみると予想通り優しい子だった
そして、、すごく綺麗な顔
目を奪われた
冗談っぽくさや姉には言ったけど
でもきっと気づかれてるんだろうなー
本気になっちゃってるって

「…見てないで仕事してください
さすがに何時間もは働くの嫌です」

「はーい」

「にしても、こんな簡単な計算間違えるなんて
馬鹿なんですかね」

「彼もハードワークやからね」

「そんなの庇って…」

「とか言って、間違えないように
プログラミング変えてるくせに」

「…また間違いがあったら面倒でしょ」

「素直じゃないなぁ」

こういうとこ
本当はすごく優しいのに
自信が無いからって隠すところ

「終わりましたよ…」

「え、もう?」

「簡単でしょこんなの
1人でやろうとせず
誰かにいえばいいのに
早く終わらしてください遅い」

「ちょっともぉ」

「待っててあげてるんですよ」

そう言って横をむくと
私があげてあげた前髪に
疲れたからか外していたメガネ







なんか子供みたいにいじける朱里さん
大人な感じやったのに突然幼く感じて
なんだか笑ってしまった
すると突然顔を机に伏せてしまった
しまった、、からかいすぎたか

「あの朱里さん…えっと」

「もう無理…」

「あ、えっとごめんなさい
僕調子に…


ンッ///」

「…ねぇ」

「は、は、は、ははは…はい」

「…好きになっちゃった」






「は?」