憧れられる人 | さやみる推しのNMB妄想小説 別館

憧れる人の番外編です




「あーうん
次の便で帰るから
わかった
デスクにおいてて、はーい」

山本彩
歳は23
大手化粧メーカーの
開発部部長
高校卒業してこの世界に入って
大出世した
仕事仕事でほぼプライベートはないけど
でも充実してて楽しい


出張から帰ってきて
デスクに戻って書類の確認

「彩おかえりー」

「上西か
次のプレゼンの...」

「おいおいすぐそれか
ホンマに仕事しかないんから」

「関係ないやろ」

「たまには恋でもすれば?
そろそろ結婚も」

「うるさいなぁ
今はそんな余裕ないし」

「彩モテすぎるから
選ぶの大変やな」

「そんなんちゃうわ」

「いやいや何この
メールの数」

「勝手に見るなっ」

「うわぁーえぇー
あそこの企業の部長
うわっ!専務とかもある
こわーっ」

「興味ない」

「なんでや年上やけど
別に離れすぎてるわけちゃうし
顔もそこそこやん」

「魅力ないし」

「こわ...
あ、もしかして俺のこと」

「断固として無い」

「ちぇっ」

「ほらはよ帰り」

「はいはい
彩もあんまり無理すんなよ」

「へいへい」




「んーっ...やべっ!寝てた!」

ガシャンッ!!

「うわっ!」

「わっ!!!」

ポタポタッ

「コーヒー?」

「ご、ごめんなさいっ!」

「え?誰?」

「僕、最近バイトで入った
渡辺優紀って言います
すぐ拭きますね!」

「お、おぉ...」

見知らぬ顔の男の子は
タオルを私の濡れた部分に
当てて拭いていく

「シミになるよなぁ...
クリーニングだします」

「ええよそんなん
それよりコーヒー置いてくれたん?」

「はい、疲れてらしたみたいなんで」

「ありがと」

「いえ、こぼしちゃったし
ホンマにごめんなさい」

「大丈夫やで」

渡辺くんは必死に拭いていく
必死すぎて多分わかってないんやろうなぁ

「わ、渡辺くん」

「はい、あっ///」

「さすがに上は拭くよ」

「すみません僕///」

顔を真っ赤にする
渡辺くんはなんだか子供みたいや

「ハハッ大丈夫
渡辺くんはいくつなん?」

「16歳です
高校二年生で」

「うわっわっかー
6歳もちがうんか」

「そーなんですか」

「うん
あ、名前言うてなかった
私は山本彩
一応ここの部長やねん」

「すごい」

「んーそんとないで
まぁこの会社選んでくれてありがと
バイトやけど仲間やから」

「...はいっ」

「よっ、そろそろ帰るわ
渡辺くんも帰りや?」

「はい」

「あ、次はコーヒー
起きてるときにちょーだいっ」

「っ///」



バタンッ

山本彩、さん

(大丈夫大丈夫)
(コーヒーちょーだい)

「綺麗な人、やった///」