君に想いを伝えられたら | さやみる推しのNMB妄想小説 別館
「お疲れ様でした...」

「彩!送っていくで」

「いや久しぶりの日本やし
歩いていきたいんや」

「そ、そうなん?」

歩いてホテルまで向かう
でも少し行き先を変えた

「変わらへんなぁ」

高校の時
いつもここに来ていた
美優紀と...

ベンチに座って
色々話した大抵言い合いやったけど
でも楽しかった
昔私たちの姿が見える
笑いあって楽しそうで
私の知ってる美優紀は
可愛い美優紀やった
でもさっき会ったのは

「キレイ...やったな」

大人の女性やった
4年経った
それを実感した
どんな生活をしているのか
誰か好きな人がいるのか
何も分からない

「あ...」

さっきまでベンチに見えていた
昔の2人の姿が見えなくなった
冷たい風が私に吹き抜ける

「戻ってきたけど...結局
伝えられないんや」



ホテルについて
部屋に入ろうとするけど
私の部屋の前にメンバーが固まってる

(so beautiful!(めっちゃ可愛い!))
(Do you want to go out with me?
(俺とデートしようや!))

「なんや?何して...」

メンバーの中に目をやると
驚いた

「あ、え、えっと...」

美優紀...?

「あ...
Hey!guys!stop!!
(アンタらやめや!!)」

(oh...SAYAKA
(彩...))

「she is my friends!don't touch her!!
(彼女は私の友達や触んな!)」

(sorry...
(ごめん))
(yah...lose your cool
(そうやって落ち着けよ))

「ha...sorry
returning to the your room
(はぁ、ごめん
部屋に戻って...)」


「とりあえず...中入る?」

「う、うん...」



「ごめんなアイツらが」

「ううん助かった
何言うてるか分からんくて」

「そっか
何で部屋分かったん?」

「まーちゅんが教えてくれた」

「あぁ」

「アホ彩」

「は?」

「せっかく会えたのに
すぐに帰って
何で話にこーへんのよ」

「心の準備出来てへんかったし
ごめん」

「はぁ...もぉ」

「ごめん
えっと...久しぶり」

「そーやな
4年振りや」

「頑張ってる...みたいやな?
歌手になってるなんて知らんかった」

「スカウトされてん
そこから何かなっちゃった
彩ちゃんのことは知ってる
日本でも人気やし
ホンマに有名になってんな」

「ま、まぁ
運が良かっただけや」

「でもホンマに頑張ったの
分かるで
さっきやって英語話してたし」

「4年もおれば普通や」

「4年か...そりゃ
彩ちゃんの知らん顔増えるな」

「え...」

「カッコよくなった
まぁしゃくれは変わらんけどっ」

「は、はぁ?なんやねんそれ///」

「遠い人になっちゃったなぁ」

「そんなことない...ここにおるやろ?」

「どうせおらんくなるやん」

「...」

「いつまでおるん?日本に」

「明日のライブ終われば
出発する」

「...へぇ早いな」

「向こうのライブもあるから...」

「楽しい?」

「楽しいで
毎日刺激もらってる
美優紀は?」

「...楽しいよ
でも私は高校の時の方が楽しかった
彩と皆とお笑いしてる時の方が」

「それは...私やって」

「ちゃうよ彩ちゃんは
今の方が輝いてる
住む世界ちゃうかったんよ」

「美優紀...?」

「私も同じ世界に生まれたかった」

「何言うてんねん...私達は」

「もう無理ちゃう...?」

「え...」

「ありがと彩ちゃん
彩ちゃんと漫才してた高校時代
私の青春は幸せやった」

「ちょ、何言ってんねん
最後みたいやんか...」

「最後...やからやで?」

「なんで...」

「だってもう彩ちゃん
戻ってこーへん
分かってるから」

「...」

「やっぱりウチら合わへんわ」

「なんやねんそれ」

「そうやろ?
漫才以外正反対やもんな
彩ちゃんはわかってへん
帰るわ」

「ちょ、待てや!
勝手に言いたいこと言うて
私のこと...え」

「分かってへんよ...」

美優紀部屋を出た

涙を流しながら


結局私はまた
想いを伝えられないんだ