パレスチナ難民支援のこと | えりかせんせいのブログ back fromヨルダン

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青年海外協力隊として中東ヨルダンのパレスチナ難民キャンプで美術のせんせいをしていました。
日本に帰国してせんせいに復帰*
世界中のこどもたちの心の花を咲かせたい!

私が活動している学校は、UNRWA(パレスチナ難民救済事業機構)が運営しているため、世界から様々な支援がくる。

主食であるホブズ、果物、クッキーなどの食料品、ノートなどの文具などの配給があるのだが、全員ではなく”貧しい家庭”限定の時が多い。

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※こんなところでもマルハバ!キティーちゃん。

貧しい家庭というのは、親が無職とか病気だからとかそういう理由みたい(失業率かなり高い…)

しかし、配給の場面をみていると、果たして必要があるのか?と疑問に思ってしまう。

まず貧しい生徒というのを教師が選んで授業中抜いて別室で配給するのだが、かなりの確率で生徒は『いらない。』と言うのだ。

この『いらない』の裏側には色々な心境があるのだろうが、私が考えるに
*周りの目があり、恥ずかしいからいらない。
*別にそんな困ってないから、いらない。
だいたいこの2つ。

『いらない。』と言った生徒に対して、大声で『なんでなのよ!!私たちムスリムは家族よ!助け合うんだからもらわないとだめ!』と叫ぶ先生。

なんだそれ…。



*  *  *



今日は、美術室にずらりとフリーマーケットのように衣料が並んだ。

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生徒たちが家から持ってきた冬服や、お古の制服などを貧しい生徒に渡すのだそうだ。

私たちからしたら、彼らは同じ”難民”なのだが、比較的余裕がある家庭の生徒がクラスメイトのために募金をしたり、物資を分けてあげることがよくある。

難民の中でも格差は大きいようだ。
(難民キャンプに住んでるのに私立校に通えるようなナゾの家庭もある)





さて、今日の服の配給だが、貧しい生徒を授業中呼び出し、生徒と服のサイズを見て適当に教師があてがう。

そして『いらない。』というと怒られる。

喜んでもらっている生徒はほんの5%くらい、あと60%は恥ずかしいからいらない。あとの35%は困ってないからいらない。って感じ(えりかせんせい調べ)

やっぱり難民とはいえ、周りの目が気になるし、”貧しい”っていうのがわかるような渡し方は子どもでも嫌なようだ。

ヨルダンのパレスチナ難民にモノの支援は、だんだんと形を変えていくべきで、彼らの需要をしっかりと把握しなければいけない。

私が感じるのは、貧しいと高等教育が受けられずに貧困ループにハマってしまっていること…

優秀な子どもを大学に行かせたいが、金銭的に無理…

そういうことの方が彼らが抱えている問題であって、欲している支援な気がする。
(あくまでもえりかせんせい調べ)