That killed me. -3ページ目

魔法にかけられて(映画)

ディズニーですよ!!

あんまり最近のディズニーアニメに興味がない私。
(というかアメリカのアニメは何がディズニーで何がディズニーじゃないのかとかよく知らない)
昔はアラジンとかリトルマーメイドとか好きだったんだよ。
ロビンフッドは今でも大好き。名曲のオンパレード過ぎる。
なんというか、あきたんだよね。ああーーはいはいはいってなるのね。
そんなディズニーはいはい、っていうひねくれ者のためにあるのではないかと思う「魔法にかけられて」
いいね~まじで面白い。ゲラゲラ笑っちゃう。そんなことしちゃっていいの?ってなる。

やっぱ、王道に対するアンチ心がね。あるのね。
ディズニー映画に対するなんだかなあ、って気持ちを見事に晴らしてくれますね。
ジゼル可愛い。ミュージカルも素直に見てて楽しい。

正直何回でも見たくなってしまう。
このあたりに出た「ラプンツェル」も好きだったなあ。あんまり覚えてないからまた見たい。
これからのディズニーも気になりますね。
シュガーラッシュも結構好きだった。悪役が主役、とか同じ匂いを感じるね。
でも「トイストーリー3」は絶賛の割にそんなにだったなあ

フィリップKディック原作の次回作とかね!楽しみ。
魔法にかけられて [DVD]/ウォルトディズニースタジオホームエンターテイメント
¥1,890
Amazon.co.jp


ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア(映画)

良い映画だと名高いけども、本当に良い映画だなあ。

ハリウッド馴れしている私には、序盤は「もしかして裏切られる?!」とか「どんでん返し?」
とかハラハラしてしまうのだけど、段々
「いや、間違いなくハッピーエンドだ。二人は海を見て終わる」と確信できてしまう。

でもつまんなくない。
全然感動度でいうと、他の映画より低いはず(ストーリーも演出も)なんだけど、
何がいいのか、きゅーっときてしまうね。
何度でも見たくなる映画。そもそもドイツ語が好きだから、会話聞いてるだけで楽しい。

最後もいっぺんに二人ペッて死ぬのじゃないとこもなあ、良い

ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア デジタルニューマスター [DVD]/角川映画
¥1,890
Amazon.co.jp


夏への扉(ロバート・A・ハインライン)


最初の2ページで今まで読まなかったことを後悔した!

SFは映画は好きだけど、小説は頭がごちゃごちゃになってついていけない時があるから、
評価されていればいる作品ほど、ちょっと苦手なイメージがあったんだけど。

まず出だしからまちがいなく、小説として面白い作品であることがわかる。
ていうか、猫!!否応無しに気になってしまうよー
しかもはじまりとラストの結びつきとか、本好きにはたまらないよね。

SFとしても、「コールドスリープ」「ロボット」「タイムトラベル」等々
古典的なモチーフを使ってるにも拘らず、全然既視感がない。
主人公のキャラクターがすごくいい。ロリコンだけど。
マーロウしかり、ハンバートしかり、理屈っぽいけど行動的な主人公っていいよね。

映画のはなしでも書いたけど、やっぱりSFはさわやかさ、前向きさとの相性が良いなあ。
ハッピーエンド万歳!

あと予備知識少なめで読めて良かった。
タイムマシンの登場は知らなかったので、純粋に終盤が楽しめた。
ハラハラしたり、どゆこと?って思ったり、あっという間に読めてしまう最高の小説!
夏への扉 (ハヤカワ文庫SF)/ロバート・A. ハインライン
¥777
Amazon.co.jp

風の中の女(北方謙三)

みゅーちゃんが帰ってきたー!

北方先生のハードボイルドの中で唯一の女主人公もの。
「鹿島美有」シリーズ2作目にして完結篇。
北方節のかっこうよさは「一日だけの狼 」で書いたし、もう言うまでもないんだけど、
主人公が25、6の女の子(あえて女の子と言おう)でも断然かっこ良いのです。

もちろん違和感はあるよ!しかたないじゃない、北方先生は当時60代男性なんだから。
でも「熱くなるポイント」とかはしっくりくるし、女ならではの感情もなんとなくは描かれてるし
すごく感情移入できちゃうんですよ。

前作はみゅーちゃん+路子さんって感じだったけど
今回はがっつりみゅーちゃんが前面に出て、しかもしっかり成長してて、
いま同年齢くらいの私としては、なんとも嬉しい気持ちに。

いやーほんと純粋にストーリーは面白いし、カーチェイスも忘れてないし
死ぬの?!って人も死ぬし、北方作品らしさが詰まってる名作。


一番嬉しかったのはやっぱりヒーローの登場かな。
前作に出て来る男の人はみんなそれなりに魅力的なんだけどどこか嫌な部分があった。
その分みゅーちゃんのかっこよさ、ヒーロー性(ヒロイン性ではない)が引き立ってはいたけども、
やっぱり女の子だからずっと一人で頑張るのも、、と思っていたら!

文句無しにかっこよい、頼れるハードボイルド男性(しかも、関島さんの甥というステータス付き!北方先生わかってらっしゃる)
とうまくいって本当に良かったね、みゅーちゃん!

思わず「野崎通」シリーズ全3作をAmazonでポチってしまった私です。
風の中の女 (集英社文庫)/集英社
¥630
Amazon.co.jp


ウは宇宙船のウ(レイ・ブラッドベリ)

もうタイトルが素敵すぎて!
「R is for Rocket」の和訳なんだけど、これだけでわくわくしちゃうわ。

最初のはしがきでブラッドベリさんがうんと好きになってしまった。
「華氏451」と「猫のパジャマ(タイトル・装幀買い)」しか読んだことなかったんだけど、
両方とも面白いけどそんな印象に残らなかったのに。

はしがき、いいんだよね。この語り口調大好き!!説教臭くないのに、すごく心に残る、
ケストナー みたい!

ー星々はきみたちのものだ。
きみたちが、それに到達する頭と、能力と、心とを持っているならば、だが。ー

うんうん。「宇宙兄弟」的なね。夢を現実にするには愛と勇気が必要なんだね。

表題作「ウは宇宙船の略号さ」
初めて読んだとき、電車の中で泣いた。
ー「いいかい、レイフ、それをべつのことばでいってみるんだ。こういいかえてみたまえ、
『あんまりたんと見るんじゃないよ、クリス、からだにくらべて、心のほうが大きすぎるんだから』と。」ー

これは主人公クリスがお母さんに言われた
「そんなに食べちゃだめよ、目の方がお腹より大きいんだからね」を置き換えてみた言葉。これに
ー「ぼくは心を相手に戦いを始めた。からだが共有できないものを、心がほしがるからさ」ー
と続くんだから、まいるわ!
幼くたって、弱くたって、欲しいものは欲しい。見るだけでは満足できないから食べるんだ!

夢が叶った、(そう感じた)瞬間のキラキラと、
痛み(なぜ痛いんだろう)を思い出させる、ほんとに素晴らしい短編!
是非読んでみてください。

他の収録作では「宇宙船乗組員」も最高。
宇宙に魅せられたお父さんと、その妻と子供。
シンプルな話なのに、もういろいろとほぼ無意識に考えることがたくさんあって!

ウは宇宙船のウ【新版】 (創元SF文庫)/東京創元社
¥924
Amazon.co.jp