術後
足には
血栓予防の機械が取り付けられ
下半身は
まだ痺れて動かない。
そして
どーしよーもない喉の渇き。
のちに
痺れがとれてきて
腹部を中心に
全身が痛い。
喉の渇きを潤すために
看護師さんが
寝たきりのあたしに
うがいをさせてくれる。
が
全然物足りない…。
水分摂りたいのに摂れないことが
こんなに苦しいなんて…。
肛門には
手術の麻酔が効いた時点で取り付けられた
お小水用の管。
背中には麻酔の管。
左腕には点滴。
完全に機械化!
苦しい!
苦しいと感じ始めたのが
夕方5時。
ここから
約12時間後まで
なにも飲めない。
身体痛すぎて重すぎて
一人じゃ寝返りうてない。
でも
寝返りうちたくてしょうがない。
とにかく
あたしは
先が果てしなくて
気持ちがやられてしまった。
顔馴染みの看護師さんが
我が子を
病室まで見せに連れてきてくれたが
正直
それどころではなかった。
だけど
別れ際は
なんとなく寂しくて
我が子に向かって
バイバイまたね
なんて言ってる自分がいた。
その後
母が来てくれたが
あまりにも会話の出来ない自分に成り果てていた。
ゆーっくりと進む時間。
夕飯どきには
術後5日目あたりの方々が
飯を食べ
飲み物を飲んでいる。
その音が
さらにあたしの喉を乾かせる。
看護師さんが
度々血圧や体温を計りにくる。
その度に
うがいと寝返りをお願いした。
消灯後も
度々
点滴交換やらでやってきてくれた。
我慢出来ないときは
ナースコールした。
ぶっちゃけ
一時間に二回はしたと思う。
とにかくくるしい。
くるしくて仕方がない。
先が長すぎる。
悪夢だー。
時計を見るたびに
あと何時間で水が飲める…
あと何時間で…
あと何時間で…
そして
夜中2時半を過ぎた頃
顔馴染みの看護主任さんがやってきた。
すると
ガス出たんでしょ?時間もう大丈夫だからお水持ってきたよ!
と
手元に
水が
手渡された。
まじですか?いいんですかー?!!
と
ちょろっと飲んだ。
身体がびっくりして
しかも傷にひびいた。
が
そのひとくちは
あたしを一気に潤した。
思わず
しあわせ~
と口にした。
いやー
これこそ
まさに
神の雫でした。
主任さんの介護により
気持ちも回復。
しかも
気づいたら
4時くらいから1時間ほど
寝れたのだ。
くるしくて
寝るどころじゃなかったのに
寝れたことに
自分がびっくり。
そこからは
身体は変わらず、痛すぎて一人じゃ寝返りうてないのだが
気持ちが回復。
それだけ
水
が
あたしを
救った。
そんな魔の一夜が明け
さっそく歩行練習。
あたし的には
お尻や腰などが寝てる姿勢に限界を感じてたので
よっしゃーやっと立てる!
そんな思いで
激痛に耐えながらも
よたよた歩くことが出来た。
そして
一人歩きの許可も出て
新生児室まで
会いに行ってきました。

まだ点滴打ってるし
背中にも麻酔管はいってその薬を肩から掛けてるし
お腹痛すぎて
満足に抱っこは出来なかったが
これがあたしの子なのか~
と
とにかく変な感じ(笑)
あれやこれやして
その後
旦那が来た。
来ると思ってなかったから
驚いた。
すると
助産師さんが
病室まで我が子を連れてきてくれたのです。
そして
旦那と赤ちゃん。
このぎこちなさ(笑)

でも
旦那が
めっちゃいい顔してた。
それ見たら
あ~本当に生まれたんだな~
って思った。
旦那が抱っこしてて
あたしがちょんちょん触ると
我が子に、いやーな顔をされ
俺のほうがいいんだよね~
と
早くも除外!
赤ちゃんにめろめろ!
だけど
そんなんがすっごい嬉しくなってきて
とにかく
かわいい!!
自分の子って
こんなにかわいいもんなんだ。
ふたりで釘付け。
旦那仕事行きづらい状態(笑)
ほんとうに
生まれてくれたんだな~

あたしは
そんな
術後
を
送ったのでした~。


