[煙草を吸い,空のグラスを持つ男]
タバコが描かれた絵画を紹介します。
酒と煙草は悪徳のセットとして現代では扱いがなされますが,
実は17世紀のオランダでも同じでした。
当時の善良なる識者曰く、相互に補う関係として悪い行為で
あると看做されたことによります。
つまりタバコを吸うと喉が渇く→酒が進む→口直しにタバコを吸う
→また喉が渇く→お酒,といった循環に陥るというのです。
この人間らしい悪徳を題材に,数々の絵画が製作されました。
本作は1632-1634年頃に描かれた油絵で,
ヤン・ミーンス・モルナールによる作です。
この種の人間の悪徳をテーマにした作品の先駆者との
ことです。
テーブルへ後ろにもたれ掛かるようにけだるく座った男の右手には
空のグラスが,そして左手のパイプをくわえて吸い込んでいる様子が
描かれています。
少しむくんだように見える顔には,独特な余裕の笑みも浮かびます。
吹き出しを付けて台詞を入れるならば
「ワイン空っぽだよ、タバコも吸っちゃうもんね♪」
といった感じでしょうか。
このどうしようもない人間らしさ、悪徳をテーマにすることは、
返って人間礼賛に通じないでしょうか?
ともあれ酒と煙草は昔から良くないものと見做されています、
まわりの人の迷惑や家族に心配されないように、
淑女・紳士として節度を持って楽しみましょう♪
