先日、

がんサバイバーの集まりに参加してきました。

運動がメインで、

その後、少しトークをするイベントです。





私には乳がんの友だちが2人しかいないので、

当事者にしかわからないこととか

気をつけるようになったこととか

みんなどうやって過ごしているのかな、と、

リアルな実情を生で聞いてみたくて。





いろんな部位の、いろんなステージのがん、

いろんな年齢の、いろんな人。

それぞれに、抱えているものは違って、

でも同じようにショックを受け、恐怖を感じ、

それを乗り越えてきた逞しい人たちとの空間は

同病ならではの、不思議な一体感がありました。





驚いたのは、みなさんがとても明るいこと。

がん患者のイベントと言っても

悲しいとか暗いとか落ち込んでる空気はなくて、

前向きに、いつも通り、

自分の人生を今までと同じように歩いている、

そんな感じでした。

ただ途中で「がん」という石に躓いただけで。





参加された人の中には

20歳で脳腫瘍になって開頭手術するも再発、

当時は「5年生存率はゼロ」と言われたそうで、

「その5年後の今、再再発して治療中なんです。」

話の重さとは逆に

声に強さとハリがあって、軽やかにテンポよく、

淡々と

まるでオススメ商品を説明するかのような

聞き手の心を一瞬で掴む自己紹介をされる、

本当に強いサバイバーの方がいました。





どんな気持ちだったの?

どうやって受け入れたの?

どうしてそんなに明るく笑っていられるの?

と、

そのギャップに、聞きたいことが渦巻いたけど

なんでもないことみたいに話す彼を見ていると、

答えなんていらなくて

「生きていてくれてありがとう。」

「あなたは生きてるだけで素晴らしい。」

初対面なのに、なぜかそう思えて

涙が止まらなくなりました。





続けて彼は

「今も小児病棟で治療してるんですけど、

そこにはもっと大変な子供たちがいます。

でも彼らは、前向きに何年も治療を頑張っていて

いつも彼らから元気をもらってるぐらいなんで、

僕も負けてられないなって思うんです。

今は、彼らを喜ばせることを考えてるんですよ。」

彼だって

十分すぎるほど壮絶な経験をしているのに、

圧倒的な情熱とパワフルな信念を明確に持っていて

すごく輝いて見えました。





乳がんの5年生存率は、

他のがんより高めで、予後が良いとされていますが

私は、

告知された当時、この情報を知っても

「ただ生きてるだけやったら意味ないやん」

と悲観的に捉えていました。

私なんて、そんな風にグチグチ思っていたのに。






そのイベントでは

私も含めて、

やっぱり自分の番では泣いてしまったりして、

それが痛いほどよくわかるから、

こちらも一緒にもらい泣きしたり、

なんだか、それが、

隠さずに泣いて共感し合えるその場所が、

とても優しくて、ありがたかったです。





強い人も

強くなりきれない人も

弱い人も

みんな、正解。

みんな頑張ってるから

それでいいんだなと思えました。

その日、私は

ものすごいパワーをもらって帰りました。





Thank you for giving me valuable time