それまでにも、この方とは不思議な縁があると感じざるを得ないほどの、ちょっと信じがたい出来事を重ねてきていた。
そして今回も、あぁ、この方は私にとってほんとにキーパーソンかもしれないと実感した出来事があった。
さらに、この春に別れがあることを知らなかった中で、本来ならあいさつをできないままの別れになる筋だったところを、一歩踏み出す決断をしたことで図らずもあいさつをできる機会を得ることができた。
私たちが出会った意味はなんだろう。
これから、私は変わらずここにいて、あの方は去る。
「出会いに感謝」に尽きるのだけれど、別れが寂しい。
とても寂しい。
人との関係性はお互いのやりとりの中で育まれていく。
それだけにきっとこれからも、辛い別れがいくつもあるんだろう。
そういう年代に入ったということなんだろう。
だけど、ただ寂しさを重ね、切なさを抱えながら歩んでいく人生にするのか、それとも、そうじゃない生き方があるのかは選べるはずだ。
あの方に伝えたいことがまだある。
やみくもに日薬にゆだねずに、この気持ちとしっかり向き合いたい。
そう思えるほどの出会いだった。
この気持ちの今とこれからをしっかりと噛みしめたい。