メモリ不足で動作不良 - 7月12日 | アイループ パソコン修理日記

アイループ パソコン修理日記

大阪市阿倍野区のパソコンショップ「アイループ」における修理記録をつづります。

◆【お客様の自覚症状】
パソコンの動きがあまりにも遅く、使用に耐えないのでメーカーの富士通に電話したところ、リカバリを勧められた。試しにリカバリしようと試みるもうまくいかず、どうしたらいいかわからない。富士通製デスクトップ、DESKPOWER CE21C、Win XP Home、AthlonXP_1.73GHz、256MB、120GB。


◆【実際の症状】

購入時からのメモリ不足。リカバリ自体は開始されておらず、普通に起動させると認識メモリ量228MBに対して使用メモリ量348MBで完全にオーバー。これではパソコンとして、全く使い物になりません。スワップが多発するためハードディスクの消耗も激しく、パソコンの寿命も短くなります。


◆【処置】

最初に自覚症状をヒアリングした段階にて、90%の確率でメモリ不足と判定しました。


実際に起動させるとユーザーログイン画面が表示されたため、リカバリの開始は失敗したものと判断しました。パスワードを求められましたので、例によってクラックさせていただき、きちんとデスクトップ画面が表示されることが確認できました。


ところが起動してしばらくするとすぐにメモリ不足の症状が発生し、1分程度経過したあとフリーズして動かなくなりました。


まずはメモリを256MB→768MBに増設し、インストールされていたウイルスバスターが問題なく動作するようにしました。この際、ノートンの Live Update などがゴミとして残っていたため、安定化のためにそれらと不要なレジストリ情報を削除しました。その他の不必要と思われるソフトやファイルを独断で削除しました。


気になることが一点だけ、タスクマネージャを確認すると、アイドル(待機)時でもCPU使用率が45~55%をキープしており、原因を特定するために時間がかかってしまいました。Process Explorer というタスクマネージャの高機能版(フリーソフト)にて、「System Idle Process」の中の「hardware interrupts」という項目がCPUを使用していることが判明しました。また、High CPU usage for hardware interrupts を参照すると、もしかしたらドライバが古いのではという判断をし、各種ドライバ類を最新状態に更新しましたが、やはりCPU使用率は安定しませんでした。いろいろメンテをするうちに、他のプロセスを使用しているときは hardware interrupts の使用率が激減してくれるので、システムには負担をかけていないと判断しました。おそらく通常使用での負担は無く、hardware interrupts のCPU使用については問題無いと判断し、そのままにしておきました。基本的には System Idle Process がCPU使用率のほとんどを占める現象は問題ありません。


その後にフルメンテを行い、安定動作を確認しました。内部もホコリがたくさん詰まっていたので、掃除機でガンガン吸い取ってクリーニングし、エアフローを確保しました。機械的な性能はそれほど高くないので、ウイルスバスターを動作させると快適とまではいきませんが、それまでの数倍の速度で動作するようになりました。


◆【その他】
ご近所様、持込修理。実作業時間...7時間。料金...9,450円。(メモリ増設4,200円、フルメンテ5,250円)