銀座の割烹に新旋風〜板前さんは全員女性「銀座つるとかめ」 | 里井真由美オフィシャルブログ Powered by Ameba

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フードジャーナリスト。テレビや雑誌、webで活躍中。全国47都道府県、世界20ヶ国以上を着物で食べ歩きグルメ誌に連載中。日本の食文化に精通し、農林水産省 食料・農業・農村政策審議会委員に任命される。

銀座「つるとかめ」
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銀座駅から徒歩3分。1月5日に開店したばかり。

ここは希少価値がとても大きい割烹だ
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「銀座で女性板前が作る割烹料理」。そう文字にすると艶っぽさをイメージする。でも、違う。元気で笑顔でおいしいものがどんどん出て来て、皆が楽しめる。行くと何だか元気になれる割烹だ。

※店内はカウンター15席、個室あり※
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帰る頃には、姉になった気分で「頑張ってね、また来るからね」って応援したくなる

銀座の割烹でそう思うのは希少かつ貴重だ



そもそも板前さんが全員女性とは、日本中でも他には無いかしら。料理長の「ゆば子さん(画像)」は32才。彼女を筆頭に10人弱、1番若くて19才
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そんな彼女達の料理は大胆で柔軟だ

板前が全員女性だと繊細さを期待しがちだが、良い意味で少し違う


お料理は水菓子含めて8品コース。附出し「鮑と白魚、車海老、スッポンジュレ」から始まった

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大きな鮑が堂々と登場。あくまで良い意味で言うと、女性らしくない厚さっぷり
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じっくり煮込まれ柔らかい。その自信からこの厚さ大きさで出しているのだ
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お椀は、たらば蟹の真丈
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甘めの風味と柚子のコントラストがいい
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器の遊び心も大胆だ。お造りには、陶器のお多福お面が重なって登場した
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お多福の大きさが分かるように持ち上げたけど、かなり重いーっ(笑)
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ぼたん海老も大きく甘い。味を活かす為しょう油は無し、海苔佃煮を絡め食べる
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強肴は毛蟹。おいしい旬の味。身もお味噌も一緒に頂く
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日本酒は、おちょこではなくグラスに受け皿の「盛りこぼし」で注がれる
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焼物は、石と霧吹きが用意されて、
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ペーパーをめくると、
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白子とからすみがドンッ!香ばしく焼けていく、その横には...
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ふぐのお刺身も。「生でも石焼きでも」とのこと
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白子の表面が焼けてくる。とろみが絶妙になった状態で、石からすくいあげて頂く
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熱いヒレ酒をぐいっと頂き、白子やふぐとの相性良さにうっとり
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目の前で焼かれた平貝は、
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削った柚子と一緒に海苔巻きで。シャクシャク食感がいい
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さぁ、ご飯が炊けました!嬉しそう!
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大きな器としゃもじが用意され、料理長がまぜ、副料理長があおぐ
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「お酢のいい香り~」お客様からお声が出る。ちらし寿しだ。具が混ざったら、
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「はい!混ぜたてを」と一巻き
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カウンター皆様に手渡しされる。「後ほどちらし寿しとして、ちゃんとお出しします。まずは混ぜたてを」
{23B87540-CE91-44EF-91A3-BFD6EB18B5DE:01} 名物「北海道トマトのジュース」は、
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フリーズドライのコーン入り。こんな飲み方があったんだ。おいしい。
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煮物は海老芋と和牛しゃぶしゃぶ、自家製湯葉
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先ほどのちらし寿しに、煮穴子・焼き穴子の2種が乗り、
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具沢山のちらし寿し。(赤出汁付) ほんのり甘め。松の実、くるみが入っている点がオリジナル。
{463E4850-7CE7-4023-8F93-598213AA5C5A:01} 水菓子は季節で変わり、この日は「3度味わえる「三宝柑 寄せ」
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①そのまま頂き
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②身を絞り果汁と楽しみ、
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③氷で冷たさとシャリ感をプラス
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私には、彼女達の情熱を秘めた、力強く柔軟な発想のお料理が心に残った。

かつて女性特有とされてきたような、彩り良さや繊細さとは、また違う良さだ。

男性同士でも満足がいく料理だろう。



もちろん女将が、どんな接待にも充分な、銀座らしい おもてなしをされていた。

銀座駅歩3分の好立地で、
料理は以上、1万円。

銀座の割烹に新たな旋風!