フレンチ@予約困難店「フロリレージュ」3回目はランチにて…思うこと。 | 里井真由美オフィシャルブログ Powered by Ameba

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フードジャーナリスト。テレビや雑誌、webで活躍中。全国47都道府県、世界20ヶ国以上を着物で食べ歩きグルメ誌に連載中。日本の食文化に精通し、農林水産省 食料・農業・農村政策審議会委員に任命される。

「おいしい」と出会い、
「おいしかった」と満足するのは意外に難しいかもしれない。


たいてい、気の合う仲間と食事するので
全ては「楽しかったね」って、素敵な時間になるのですが、ね。


本日はフロリレージ ュのランチへ
新生して2ヶ月が過ぎ、相変わらずの予約困難、人気店。
「おいしい」と出会え、「おいしかった」といつも満足させてくれる。


とはいえ、
ランチかディナーか。少人数か、多めか。カウンターか、個室か。

その店との相性を分析整理してリピートしていくのですが、
フロリレージュは多面的な顔があり迷ってました。




で、今日は3回目。4名でカウンター席(コーナー)のランチを頂きます


●投影 枝豆

籠盛りでわっさーと登場したかと思いきや・・・

「召し上がれるのはこちらです、お気をつけて♡」 


バレてる・・・
何も言われなかったら、敷かれた枝豆(生の飾り)を食べてるかも。
手に取った「枝豆」は・・


廻りが枝豆ペーストのニョッキで、中に枝豆クリーム
そして、驚く事に・・・ 


ちょこんっと、横に添えられているのは「ビール(が入った)バター」
すなわち「最初はとりあえず、ビールと枝豆!」ってことでした。


このセンス、素晴らしすぎます。




続く料理は
●リフレッシュ  鰹

キーンと冷えた真っ白い粉のような・・・
トマトのガスパチョです 冷え冷え

トマト色したガスパチョ、トマト、鰹、ハーブ
自家製 酒粕酵母のパンと一緒にいただきます
冷えた温度は、鰹の脂もスッキリさせてくれ、次へのお皿の食欲に繋がる

「こんな事してくれちゃって、も~!」
と嬉しいやら、脱帽やら。

次のお皿は今回で一番、ガツンッときたかなぁ・・・

● ヘテロ  牡蠣

「ヘテロ」とは「異性愛者」という意味でよく用いられてたりします。
ここでは「異なる温度、異なる食感、異なるもの」で一皿に仕上げた~とでも言いましょうか・・・



牡蠣は海苔を纏って揚げられ、
冷たーいおかひじきが添えられ、
レモンの焼きメレンゲがトップに。


サクサクサクッ 
ふわ~
パリッ グシャッ 
とろ~ん

「異音」が快音となる料理だ


フライに添えられた オカヒジキは冷たく、
焼かれたレモンメレンゲはほんわか温かい


そして、牡蠣エキスを入れたミルクは
すっごく熱い!

「異温」が快温になる料理だ 


「ヘテロ 牡蠣」 楽しく、おいしすぎる一皿だった・・・
食べ終えるのが悲しかった、あと5個くらい食べたかった・・・

そう思いながらも次はお魚のメインへ

●単色 甘鯛



単色=白
甘鯛の白身をふんだんに活かしながらも、皮はウロコ焼き。
間に白いレンコンを挟むことで皮のパリパリが保たれていた



●分かち合う 牛


4人で分かち合う、本日の牛は経産牛
赤ちゃんを産んだことのある牛、つまりお母さん牛。
一般の肉用牛には無い風味や旨みがあり、脂肪は少なめ赤身がおいしい)

お肉の量はここでアピール。

「4人ともガッツリ食べます」
「かしこまりました!川手に申し伝えます!」 

ふふふ・・・楽しみ

まず、登場したのがガルニチュールのお皿
手前の透明な液体はトマトのエキス、左の赤っぽい粉は赤ワイン
このソースと岩塩とを自分好みで混ぜながら食べる

登場したスタイルは・・・

メイソンジャーとかコンフィチュール的な瓶で・・・

OPEN!
燻製の薫りが広がる
そしてしっかり厚みあるお肉
どっこいしょ

こらしょ

お皿にうつして、さぁ、いただきます!

もぐもぐ


無言になるおいしさ・・・


経産牛、確かに赤身が濃くて柔らかくちょっとミルキー
トマトエキスと赤ワインパウダーととても合う

今日はアルコール無しでしたが、
最初のビールバター、ここでも赤ワインパウダー。

おいしさが募ります。



●再生 ミルク
最初のデセール
沖縄のパイナップル、ミルクプリン、
左はココナッツが混ざってる
ミルキー
パインの繊維から、じゅわっとこぼれる甘みもおいしい

●素朴 白インゲン豆

最初にバターを塗って香ばしい香りが漂う銅ケースが登場した
そこに、スフレの原型が流し入れられて・・・

 
しばし待機
その間に 白いんげん豆のアイスが登場・・ もう食べたいな~と思っていた頃に・・・
ぱかっ。
先ほどの銅ケースの中でスフレが完成

「うっわ~」
「いいね!おもしろいね!」
「ふくらんでる~」

タイトルにあるように、それはスフレとしては「素朴」かもしれない。
だからこそ直球ストレートな喜びとおいしさを感じた

そのまま食べてもいいし、
白いんげん豆アイスと食べてもいい


最後はフレッシュハーブティーと・・・

ミニャルディーズで 食後のお喋りを・・・



フロリレージ


今回のランチでも
感動的なお皿を含めて7皿堪能。

「おいしい」と出会い、
「おいしかった」と大満足


で、今の所ですが・・・

フロリレージュは、
(個人的には)カウンター4名でランチ。

このパターンで、次回も伺ってみようかと思います。



川手シェフ、ご一緒してくださった皆さま
本日もありがとうございます。