3.11
3年前
いつものように起きて
いつものように学校や仕事に出かけた
そんな朝だった人がほとんどだったでしょう
でも帰りはいつも通りには帰れませんでした
私の家族も
全員バラバラで
それぞれの出先で一夜を明かし
翌日無事の顔に会うことができました
連絡の取れなかった数時間
頭がしびれたようになって
時間の感覚がありませんでした
会えたからよかったけれど
二度と会えなくなっていたら
今も時間は止まったままだったかもしれません
東北の状況は
今もまだ深刻なのだと思います
でも昨年の12月に
光に出会いました
ご縁があって見せていただいた短編の映像
映像を使ったワークショップをされている
Studio DU:井手広法さんが手掛けられたものでした
福島の原発で避難生活を送っている子どもたちの生の声
「今伝えたいこと」を収録したもの
原発で家を追われた子どもたちの口からこぼれていたのは
「友達と引き裂かれた辛さ」でした
本当にどの子もそれをカメラに向けて発していました
生きるために必死な親を見ているから
きっと普段は言えないし
言ってはいけないと思っているのかもしれません
その思いが強いからなのでしょうか
その子達には将来の夢がありました
平和で笑って暮らせる世の中を作るための仕事をしたい
友達ロボットを作りたい、そしたら1人にならない
もちろんまだわからないという子もいます
子どもたちは置かれた環境を
ただ嘆いているだけではありませんでした
将来を見据え生きようとする生命のエネルギーを
人は生まれながらにして持っているのだということを
改めてみせてもらいました
明日もまた朝は来ます
私たちはまた新しい一日を迎えます
いつもと同じようで違う毎日を
私たちは歩き続けるでしょう
その力を
私たちは持っています