私の前で繰り広げられる
元夫と彼女の小さなケンカ
だからもう…！何も喋らんと帰れって！
彼女
「全部知ってるって言ったのリオじゃん！」
そもそも今日は来るなってゆーたよな？
彼女
「だって、バレたくないんだもん！」
お前のせいでバレとんねん！
彼女
「お前って言うな！クソジジイ！」
これはアカン…
笑ろてまうやろ…
クソジジイって…
w
クソジジイって…w必死に笑いを堪え本題に
→
→ケンカするんええねんけど、
私がおること忘れてない？
あ…ごめん…
とりあえず、アレ帰らせてからでいい？
彼女を「アレ」呼ばわり
色々なパターンを想定し
今回の面会に挑みましたが
まさか元夫と彼女が
言い合いになるとは想定外でした
彼女の性格は
私が予想していたより遥かに
衝動的で怒りっぽいと感じました
私はてっきり
元夫が彼女の尻に敷かれているのだと思いましたが
「怒らせるとややこしいだけなのかも」
とも感じました
まぁまぁ、二人ともとりあえず落ち着こか、
早く帰れ
彼女
「イヤ。」
私は別にあさみさんが居ても話はできるよ？
何にもやましいことなんてないし。
そーゆー問題じゃなくて…
だってもう私にバレちゃったよ？
二人が付き合ってるって
付き合ってない
この期に及んで否定する元夫
さっきまで二人して
「お前のせいでバレた」だの
「バレたくなかった」だの言ってたクセによ
ここまできて否定するって
どんな頭しとんねん
ごめんやけど、
私はリオの言葉より
さっきのあさみさんの言ってる事を信じるよ。
付き合ってるんですよね？
彼女
「付き合っていません」
は？
もう遅ぇーよ!!
今更否定してももう遅いですよ？
だってさっき
「付き合ってる事も言っちゃったの？」って
あさみさん自らそう言ったじゃありませんか？
それに「バレたくなかった」
とも言ってましたよね？
彼女
「それは…勘違いされたら嫌で
焦って言ってしまっただけです！
バレたくなかったのは
管理栄養士じゃなかったってことに関してです！」
ほほーん
素直に認めてたら時間短縮できるのによﾁｯ
ﾁｯあっそうですか。
じゃあ説明してもらえます？
彼女
「説明って？」
なんであなたは今日ここに来たんですか？
「管理栄養士」としてではなかったわけですよね？
だから友達として…
リオは黙って、
彼女
「そうです、友達としてお見舞いに来ただけです」
あ、そうですか。
じゃあ…
何で私が元嫁であると
わかったんですか？
彼女
「え…？」
あさみさん、この病室に入ってきて
一番最初に言った言葉、覚えてます？
彼女
「そんなのいちいち覚えていません…！」
じゃあ、私が教えてあげますね？
あなたは私と初対面のはずなのに
「リオさんの元奥さんですか？」って
私に聞いたんですよ。
彼女
「それは…」
なんで元嫁が来るとわかってたのかな…？
リオから事前に聞いてたからですよね？
彼女
「……」
それに、
「友達」がそんなタイミングで来ます？
来るなって言われてるのに？
彼女
「………」
元嫁が来るってわかってて
こうしてここにくるあさみさんの意図は？
答えは一つしかないのです