元夫は
彼女がもうすでに病院にいることすらも
知らないご様子
向井さんからの連絡で
もうすぐ彼女が
登場するであろうことを把握した私
よっしゃ、
そろそろいてもうたろか
付き合ってるよね、
あさみさんと。
付き合ってないって
私は知ってるって
全部。
全部って何?
全部だよ全部。
リオが一番わかってるやろ?
わからん、
一番わかっとるクセに何が「わからん」やねん、
逃げきれると思うなよ?
元夫の彼女よ
早く来い来い
そう強く念じた時でした…
元夫の病室をノックする音
はい…?
元夫が返事をするも無音…
私が開けよか?(w)
うーん…待って、誰やろ?
誰が来るかわかっている私は
元夫の「待って」を無視して
病室のドアを開けに行きました
開けると勿論そこには
元夫の彼女の姿
知らぬフリして話しかけます
はい…どちら様ですか?
彼女
「………」
顔は少々お怒り気味の彼女でしたが
何も言えないご様子
誰?
病室のドアのカーテンが邪魔で
元夫の位置からは見えません
私はカーテンを少しめくって
元夫に向かって言いました、
入ってもらっていいんかな…?
リオ、もしかして他に面会の約束してた?
ポーカーフェイスで
白々しく元夫にそう投げかけました
え?面会?いや…
…え、待って
「もしかして」と何かに気づいた様子の元夫は
明らかに焦りだしました
私が何も知らないと思い焦る元夫の反応が
なんだか楽しくなってきた私
女の人やでー?(w)
え、アカンアカン。
今面会中やから…!
女性であることを私が伝えると
元夫、
「まさか」から「やっぱり」に
シフトチェンジ🔀
みたいですけど…
どうします…?
私は彼女に話しかけました
ですが彼女は
相変わらず言葉を発しません
心の中で
「帰らないで」
「君がいなくては話にならんのだよ」
そう強く念じました。
いよいよ修羅場が現実味を帯びてきたからか
元夫、
関係ない奴は入るな!
焦って怒りの言葉を投げかけます
その言葉が煽る結果となる事を
おバカな元夫はもちろんわかってはおりません
私は更に
煽りに拍車をかけるべく…
本人があぁ言っていますので…
ドア、閉めますね?
満面の笑みで彼女に向かって言い
彼女を締め出そうとしました
すると彼女は勿論…
彼女
「入らせて頂きます」
明らかにぶちギレた顔の彼女が
元夫の病室へと入ってきたのです