あの時に見せたのは
トイレの水で検査した結果であったことを
伝えました。



驚いたままの顔の向井さんに向かって言いました。




嘘ついてごめんなさい…ショボーン



いや、待ってな…
頭がこんがらがってる…ガーン



ごめんなさい、ショボーン



いいから、とりあえず、頭あげて?
ちょっと落ち着かせるから待って、、





見たことないぐらいの勢いで
飲み物を飲む向井さんキョロキョロハッ




大丈夫?



うん、、ガーン
一つずつゆっくり整理するね?



うん…キョロキョロ



トイレの水ってことは
あの検査薬は陰性に決まってるよね?キョロキョロ



うん、ごめん、、



ううん、責めたいわけじゃないから謝らんといて?
きっと意味があってそうしたんやろ?



うん…



なんで?



あの時は別れる事が決まってたし…

予定日を過ぎても来ない時点で
「妊娠してるかも」って不安で、
受け入れれる自信がなかった。

検査することがプレッシャーで
追い込まれてる感じがして

どうにもできなくて…

咄嗟にやってしまった…、、ショボーン





その当時の心境を思い出すと
涙が出てきてしまいましたガーン




ごめん、オレがそうさせたんやな…
悪いのはそんな気持ちに追い込んだオレが悪い、
まなつちゃんは全然悪くない、
だから泣かんといて?




向井さんの言葉で
止めようと思っても止められなくなりましたガーンあせる




いつ妊娠してるってわかった?



あの別れた日。

向井さんが帰ったあと、
一人で検査して妊娠してるってわかった。




って事は父親はやっぱり…キョロキョロ




向井さんだよ、、




私がそう言った瞬間に
向井さんは食いしばるようにして泣きました。


なんと言えばいいのかわかりませんが
その瞬間に喉の奥がギュッと苦しくなりました。




ごめん、、きっと一人で苦しかったやんな、、
一人で不安な気持ちと戦わせてしまって…
本当にごめん…



ううん…
自分のせいでもあるから。





向井さんは何かを考えているのか
しばらく沈黙が続きました。





ちょっとお手洗い行ってもいい?




「こんな時にお手洗いなんて…」
と思いましたが
妊娠してからというもの
トイレが近くなっていたので
生理現象には勝てませんでしたガーン



お手洗いから戻ると
私が座っていた席にさっきまでなかった
ブランケットが置いてありましたキョロキョロ




これって…キョロキョロ



お店の人に頼んで持ってきてもらった、
寒いし、冷やしたらアカンから。




別に大したやり取りではなかったのですが

何故かこの瞬間、

妊娠してからはじめて
孤独から開放されたような気持ちになりました。




ありがとう、ショボーン



色々考えてみて
聞きたいことはたくさんあるし、
オレの今の気持ちを表現したいし、
伝えたいこともたくさんある。

だけどあの時からもう、
まなつちゃんの気持ちを
無視しないって決めてるから、

まなつちゃんが考えている「これからのこと」
先に聞いてもいいかな?





今までないぐらい、
私ファーストだと感じました。

とても話しやすい状態でした。





うん…、
私が考えている「これからのこと」話すね?



うん、いいよ。
まなつちゃんが決めたことなら
どんなことでも受け入れるから。







話すことに

何の迷いも、不安も、ありませんでした。