検査薬の結果を簡単には受け入れられず
しばらくトイレから出られませんでした。



そんな時に
私のスマホが鳴りました。


電話の音で我に返り
慌ててトイレから出てスマホを手に取りました。
 


スマホを持つ手は震えていました。


電話の相手は母からでした。
 


悟られないように
平然を装うことに必死になりました。




もしもし、



あけおめは言われへんけど、
今年もよろしく!




母からの挨拶の電話でした。

母の声を聞くと
勝手に涙が出そうになりました。




こちらこそ宜しくお願いします!


おチビたちは?もう寝てる?


カウントダウンするって言ってたけど
9時には寝てもーたよ…笑


なんや、いつも通りな子らやな…


うん、いつも通りやね…笑





いつも通りに振る舞えているのかさえ
わかりませんでした。




向井くんとは?
話しできた?




再び心臓がバクバクしました。

私は母に
彼と別れるか別れないかの相談をしただけで
検査がどうとかの話しまではしていませんでした。




別れた…、


そうなんやな、
ま、2人で決めたんなら私は口出しせんけど…


うん…





「どうしよう」
「どうしたらいい?」
「助けて」



心の中で
母に向かってそう叫んでいました。




もう向井くんと会えんくなるんか…
なんかお母さんが失恋した気分やわ…



うん…ごめん…、



向井くんは納得してた?



してた…と思う。



リオには別れたことバレへんようにせなアカンな…
話が逸れるしややこしいからな…



うん、、



息子の耳に入れたら
リオに話が行ってしまうかもしれんから
今は子どもらには言ったらあかんで?



うん。



リオとの話し合い、
今日でええか?




本当はそれどころではありませんでした。

ですが
母に説明できる状態ではありませんでした。




私はどっちでもいいよ


弁護士くんは?


休みだからどっちでもいいって


じゃあ今日の◯時ってことで
リオには伝えておく。


わかった…





元日早々、
元夫の顔を見なければならないこともそうですが、


こんな状態で
元夫との話し合いかできるのか不安でした。