彼とは今までに何度も何度も
再婚についての話し合いをしてきました。



再婚したいと言う彼。
再婚はしないと言う私。



ただ私は、
「しない」というだけで「したくない」
わけではありませんでした。




なんでオレとは結婚できない?
何が違う?




正直、この時

「それは何度も話し合ったよね」と
言いたかったのですが、

この場のこの状況で
偉そうに言える立場ではありません。




向井さんと結婚できないわけじゃないよ、



じゃあしてもいいやん?



前にも話したけど
今じゃないと思ってて…



子どもたちが巣立ってからって?



それで納得した…よね…?



それはオレが折れてってわかってる?




それはわかっていました。

確かに彼は、私の意思を尊重して
渋々納得するしかなかった。




こんなこと言ったら気分悪いかもしれないけど…

リオさんとこんなことがあったら、
まなつちゃんが結婚することに渋るのは
本当に子どもたちのためなのかなって
疑ってしまう。



どういうこと?



リオさんとやり直したいとか思ってない?



それは思ってない、
それは絶対にない!




これは断言できました。




じゃあなんで…




向井さんと再婚しない理由は
たくさんあります。


子どもたちの戸籍の問題、
この戸籍の問題はとても重要でした。
なぜなら長女を連れてリオと結婚しましたが、
戸籍に関してはデメリットしかありませんでした。
(※あくまで私が感じたことです)

あとは、
子どもたちの気持ちの問題はもちろんのこと

私自身、結婚に対して
ネガティブなことしか考えられませんでした。

結婚しててもしていなくても
幸せの価値は人それぞれですし、

結婚しててもしていなくても
裏切る人は裏切る。


結婚する必要性が
私には見出せませんでした。


だけど、自分のこの選択のせいで
彼を苦しめていることも十分わかっていました。


ずるいかもしれませんが

それでも私に「再婚する」という選択は出ず
無理やりでも納得してくれた彼に
甘えてしまいました。



「いつか」じゃダメ…?





もう…ダメやな…








ため息交じりに彼はそう言いました。