担架に寝転んだままの息子の元へと
駆け寄る元夫。



その様子を複雑な気持ちで見つめていました。



元夫は、必死に息子に何か語りかけ
息子は真剣に元夫に耳を傾け、頷いていました。


元夫が息子の肩をポンポンと叩き
話しが終わったようで、

走って出てきました。




病院、行くって。


大丈夫やった?


ちゃんと納得した、
こんな状態の選手が試合に出ると
リカバリーしなくちゃいけないって周りが思うから
他のチームメイトが
いつものプレーができなくなるって言った。




経験者だからこそできる
説得の方法だったのかもしれません。




コーチ
今から僕が病院連れて行きますが、
お母さんはどうしますか?付き添いされますか?



試合、今から後半戦ですよね?



コーチ
試合中の負傷は学校の責任ですので、、



私が今から車で病院に連れて行くので
コーチは残ってください、
学校の責任云々じゃなく
私が行けるので行くだけですのでお気遣いなく、、



コーチ
わかりました、ご協力感謝します。




コーチたちが
あらかじめ病院を探してくれていました。

コーチ陣が息子を担架に乗せたまま
車まで運んでくれました。



コーチ
病院が終わり次第、ご連絡お願いします。






私はこれからの段取りのため母を呼びました。



今から病院連れて行く、
◯◯病院やって。


検査時間かかるんちゃうの?


うーん、どうかな…


子どもら連れて
私はバスと電車で帰るわ、、


一緒に来て待ってくれてもいいんやけど…


下のチビが間持たんやろ?
そんなぞろぞろ病院に入られへんで?


じゃあ…ごめんやけど、
お願いできる?


いいよ、検査終わったら連絡して。




私は息子を乗せて
病院に向かいました。



病院に向かう車の中で
息子が私に言いました。





息子
パパは…?


ごめんやけど、今はそれどころじゃない。


息子
帰ってもーたかな…連絡していい?



今はアカン、
病院終わってからにしてくれる?



息子
だって…絶対心配してると思う、



とにかく今ママも息子が心配やから
余計な事は考えないよ。




車を30分程走らせると
病院に到着しました。


息子を車に置いたまま
私は受付けに行きました。



受付👩‍💼
息子さんの学校から連絡頂き
状態は伺っております。
車椅子に乗せて診察室まで行きますので
一緒にお車まで伺います。



宜しくお願いします、、





受付👩‍💼
先程お父様にも説明しましたが、
診察はご一緒でも大丈夫ですが、
検査は待合でお待ちくださいね。





…ん?


 



……お父様?







受付👩‍💼
先に到着されて今待合でお待ち頂いてます。