リオとの電話が終わり、

しばらくすると
向井さんは帰ってきました。



遅くなってごめんね、


うん、それは全然いいよ。
私が言いたいのはそこじゃないから。


あれ?怒ってる?


怒ってる?そりゃそうでしょ?


電話のこと?


まぁ、それが一番やけど、
そもそも今回のリオとご飯食べに行くって
意味あったと思う?


意味って言われるとなー…キョロキョロ
でもリオさんを見極める機会にはなったと思う。


正直、向井さんが何を考えてるのかわからんよ、
もうちょっと話し合わないとアカンと思う。


うん、そうかもしれん…




私はこの際だからと
言いたいことは言うと決めました。




そもそも連絡もないって酷くない?
行く前、ケンカになってて
しかも私、心配だって言ってたよね?


それはごめん。
リオさんが仕事の話ししてて
聞いたりアドバイスしてたらうっかりしてた。



うっかりね…



ごめん、、



電話代わったのは?
あれって向井さんが断れたよね?



あれは、リオさんがオレを呼びつけたことを
まなつちゃんに謝りたいって言うから。



そんなの口実やん?
結局長女のこと
話さなくちゃならなくなったやん?



それもごめん、
でもいつか話さないといけない時がくるし
オレの口からどこまで説明してもいいのか
わからんから。



わからんのやったら勝手なことしないでほしい。



でもオレも
無意味にリオさんと会ったんじゃないってことは
わかってほしい。

自分の意思でお酒飲まないかとか、
まなつちゃんの番号とか聞いてこないかとか、
オレとまなつちゃんの今の関係のことを
探ってこないかとか、

リオさんが本当に変わったのか
見極めるチャンスだと思った。

まなつちゃんの
今後のためになると思って行った、
それってアカンことやった?




私の為だと言われてしまったら
私はもう何も言えません。


確かに、

リオの病気が再発しないようにすることが
私たちの生活を平和にすることに繋がる。

今の状態ではリオの状態を知れる人はいません。

向井さんが間に立ってくれていることは
ありがたいけど、
私にはその都度不安が付き纏います。


向井さんとリオの元々の関係性が
あまりにも近く、偏りすぎていると感じた私は


向井さんではなく、
別の人の協力をお願いする事に決めたのです。