その女が現れるか現れないかの確証は
この時点ではまだありませんでしたニコ


私が向かったその職場というのは
リオが元々経営していたお店で
リオと離婚後、私が経営しておりました。

リオとのいざこざがあってから
そのお店はその当時の信頼できるスタッフに
任せることになりましたが、

私がお店を離れた後も何度か足を運び
スタッフとの交流は続いていましたキョロキョロ



久々にお店に顔を出し、
お店を任せた店長に
さり気なく探りをいれるよう試みますニコ

が、しかし…



店長
あ、まなつさん、丁度今
まなつさんに連絡しようと思っていたんですよひらめき




この瞬間、確証しました。




私宛てに誰かからの連絡やんね?


店長
あ、まなつさんにも連絡きてました?


まぁ…ね…
その人なんて言ってた?


店長
まなつさんと連絡取れないから
至急折り返しの連絡がほしいって、
名前と電話番号言ってきたのでメモってますが
必要なさそうですか?




メモを見ると
その女の名前ではありませんでした。



一応、預かっておくね、ありがとう。



私はメモを受け取り
お店を出ました。

この番号があの女のものなのかを
調べる必要がありました。

すぐに車に乗り込み、警察へと連絡し、
担当の刑事さんに繋いでもらいました。



刑事さん、まだあの女は来てないですよね?


刑事さん
まだ来ていないですね、何かありましたか?


あの女と一緒に働いていた職場に
連絡が来たようで…


刑事さん
被疑者からですか?


いえ、名前が違うのでまだ断定はできません、
ですが、電話番号を預かっていて…


刑事さん
すぐに調べるので
その電話番号教えていただけますか?



私は刑事さんに電話番号を伝え
調べてもらうことにしました。



刑事さん
お待たせしてすみません、
調べたところ被疑者の番号で間違いないですね



やっぱりそうでしたか…
でも「まだ何も起ってない」から
警察も動けませんよね…?



刑事さん
いいえ、そんなことはありません。
あなたは被害届をすでに出した
「被害者」ですからね。
電話であれ、被疑者は被害者に
再びの接触を試みたということです。
逮捕は免れない可能性もありますよ。





本当なら

相手があの女とわかっていても
知らぬフリして折り返しの電話をし
決定的な証拠を押えてやろうと考えていましたが


それよりもっと簡単に終わってしもうたのです真顔


私は心の中で言いました、

お父さん、ありがとうお願い
女よ、おバカでありがとうお願い




そして、


刑事さんが言っていた約束の時間に近づいた時
向井さんから私に電話がかかってきましたキョロキョロ