防犯カメラの映像を見ても
どんな人物なのか
男なのか女なのかさえ
私にはさっぱりわかりませんでした
刑事さんB:
『犯行があった時間の少し前に遡って
違う防犯カメラの映像を探してみたのですが
それらしき人物は映っていないんですよね…』
どーゆうことですか?
刑事さんB:
『普通なら犯行現場に来るまでに
どこかしらの防犯カメラに
映っているはずなんですよ。』
確かに。
刑事さんA:
『しかも、あなたを突き飛ばした後、
トイレのすぐ近くにある非常階段で
逃げているんですよ。
非常階段には防犯カメラがなかったので、
被疑者はそれをわかった上で
逃げてるとみています。
計画的な犯行で間違いないと思われます。』
じゃあ個人を狙ってなのか
無差別なのかはわからないですよね?
刑事さんB:
『そうですね…しかし、
我々は被疑者が女性であると踏んでいます。』
女性…
刑事さんB:
『しかも、周りに人がチラホラいるのに
被疑者にはなんの迷いもなく
あなたを狙っています。』
ってことは…?
刑事さんA:
『根拠はありません。まだ推測段階ですが、
今までの類似事件などからみても、
個人を狙っての犯行の可能性は高いです。』
刑事さんB:
『あと、駐車場や駐輪場などからも
それらしき人物は映っていないので、
公共交通機関を使ってか、
もしくは徒歩で逃走していることから、被疑者は
現場近くに住んでいる可能性があります。』
え……
刑事さんA:
『あなたとトラブルのあった方はどの方も
事件に発展しそうな事案ばかりなのですが、
まずは、事件現場から住所が近い
○○さんと○○さんの二人を
任意で引っ張りたいと考えています。』
だけど疑うには証拠が不十分すぎませんか?
刑事さんB:
『トラブルを起こすということは、警察に疑われ
こういうことになるということです。
証拠がなくても任意でなら事情聴取できます。
トラブルの度に、あなた方が
警察に相談に出向いていたことが
功を奏したと思います。
相談記録などは全てこちらに残っていますからね。』
警察は何かが起こらないと
動いてくれない、頼りにならない
何度も歯痒い思いをしましたが、
やっぱりトラブルが起こったら
警察に届けるべきだと
この時改めて実感しました。
決して無駄ではなかったのです。
さて。
刑事さんたちが
最初に目星をつけた人物とは…