いやあ、期待を遥かに上回る初回でした
さすがクドカン、真骨頂!

ただ、昭和を知らない世代にとっては楽しめるのかなあ、と不安になりました

(ネタバレ  ちょっとだけよぉ ←昭和の流行語)


"愛の鞭"を厭わないゴリゴリの昭和教師 小川(阿部サダヲ) がタイムスリップしたのは1986年

自分は大学を卒業して就職した年です


どんな年だったかと言うと…

歌謡界ではとにかく、 おニャン子クラブ が席巻し、やれ「俺は新田恵利だ」とか「いや、国生さゆりだ」とか「山本スーザン久美子がいい」なんて奇特な人もいました


ドラマでも ニャンニャン というセリフが100回くらい出てきました
チョメチョメ という言葉も出てましたが、これは山城新伍さんが使ってたんですよね


(手持ちの秘蔵本より)


当時はハラスメントのハの字も、コンプライアンスのコの字もない時代


忘れられないのは大学のサークルに入部して行われた「新入生歓迎コンパ」の儀式

新入部員は上座の3年生と4年生の席を回り、
「1年目の○○です、よろしくお願いします!」と空のコップを差し出し、ビールを注いでもらいます

それを一気飲みしないと隣の席の先輩へ移動させてもらえないルール

20人ほどいる先輩を全クリアした者だけが解放されその後の宴会を楽しめる、というハチャメチャな伝統でした


アルコールが全くダメな自分は2人目でバタンキュー(←これも昭和の言葉)


もちろん未成年です
当時は高校生でも喫煙・飲酒が当たり前の時代でした
(これコンプラとかハラスメントと言うより犯罪ですよね)


アルコールでの苦行は就職してからも続きました
何せ職場の飲み会を断ったり、ウーロン茶でお茶を濁すなどあり得ない時代

今は アルコールハラスメント(アルハラ) でアウトだというからうらやましい



また、ドラマでは逆に令和から昭和へタイムスリップした母子もいまして、息子が令和の時代に戻りたくない、と言い出します

その理由が…

「テレビでおっぱいが見たいんだ!」 と(笑)


ゴールデンタイムでも当たり前におっぱいが拝めましたからねぇ

芸能人の水泳大会(司会はもちろんおりも政夫)のクライマックスの騎馬戦には必ず "おっぱい要員" がいました

そうそう、志村けんの「バカ殿」でもおっぱいが出てましたよ



ドラマでも描かれている受動喫煙やハラスメントは確かに法整備は進みましたが、
職場では「励ましたらプレッシャーになる」
かと言って、「叱ってもいけない」
堅苦しく息苦しい時代になりました


そんな
昭和の「常識」は令和の「不適切」

これは 宮藤官九郎 から現代社会へ痛烈なアンチテーゼを投げ掛ける抱腹絶倒なドラマなのであります


配信の環境がある人はぜひ初回から、
なくても第2話からでもいいから観てほしいなあ