ものすごく


好き嫌いが分かれるだろうお話が詰まった


短編集。


食に関するお話が多いのは


タイトルにもある


「生命」と「食」が


繋がっているからか。


ただこの(一話目でもある)「生命式」


あまりにも


グロテスクで


飲んでいた紅茶ですら


もうそれ以上飲めなくなったほど。


お葬式=亡き人を食す=受精する


そうして人を生み出す世界。


ここでは


「死」を「生」へと繋げて行く。


まるでそれはリサイクル。


「生命式」で遺体を食したかと思えば


「素敵な素材」では亡き人を


家具にしたり


その髪の毛でセーターを作ったり


爪でさえリサイクルするその世界。


登場人物のなかにも


それを異常だと


死への冒瀆だと


罵るひとがいる。


だけどこれが普通になった世界では


使える部分がたくさんある死んだひとの体を


全部燃やしてしまうほうが残酷だ


野蛮な行為だと


そう言う。


動物の肉や皮は使うけれど


人間が人間をそうしないのは


何故だろう。


なんだかわたしは混乱してくるけれど


とにかく胃がムカムカしてきて


嫌悪感さえ出てくる始末。


動物


野菜


全てのものに


「命をいただきます」


感謝して


衣食住を


大切に


丁寧に。


人間はいまの「普通」に慣れすぎているけれど


眠れることにさえ


感謝が必要なのかもね。





これは面白いんだけどな…↓