今日は卒業式。


卒業証書授与のときも

ひとりずつ、ひと言を言うときも

次男くんの声、聞こえず。


みんなが堂々と「はい」と返事するなか

みんなが「楽しかった修学旅行」などとはっきり台詞を吐くなか

次男くんの声、聞こえず。


わかっていたよ、期待はするなと、自分に言い聞かせていたよ。


だけどね、やっぱりなんだか、ずきんと痛むねこころ。


「次男くん、卒業式の練習がんばっていますよ。きっと本番でもちゃんとできます。」

先生がこう言ってくれていただけに、なおさら痛む。


だけどね、次男くんはこれでも、精一杯。

それもちゃんとわかっているよ。


この場にいることができただけですごい。

ほんとは逃げ出したかっただろうに

きちんとみんなと一緒に入場して

「卒業生、起立」「卒業生、着席」の声できちんと立ったり座ったり、ちゃんとできてすごい。


こんなにたくさんの保護者や先生や来賓の人たちの前でね、よくがんばりました。


えらかったね、次男くん。

卒業おめでとう。


「人と比べなくていいんです。」

「次男くんは、他の子にはできないことができるし、他の子では気づかないことにも気づけます。」

「次男くんは、大丈夫。」

いつもそう言って励ましてくれていた担任の先生とも、今日でお別れ。

いつも優しかった、いつも次男くんかわいいって微笑んでくれていた先生。

先生の目元にたまった涙を発見しちゃったもんだから、


泣いちゃうよねぇ、わたし。


「わたし、天才を育てているんだって、誇らしい気持ちになるんです。」

そう言って笑ってくれた先生とは、気づけば手を握り合ってお互いに泣いていました。

この先生は、長男くんの頃からの、長い付き合い。

この先生とも、今日でお別れ。


泣いちゃうよねぇ、わたし。




4月になったら中学生。

元気いっぱい楽しく中学校に通っておくれ。