「嫌われ松子の一生」の作者さんです。

あれを読んだときに思ったのですが、山田宗樹さんは、目に見えにくいけれど確かな希望を与えて、作品を終わらせてくれる作者さん。

松子さんの一生を辿る、ただそれだけならば、ただの悲惨な運の悪い方のお話。

だけどね、違うんだよね。

松子さん、あなたの人生散々だったけれど、ここにちゃんといるよあなたを想うひとが、って、よかったね救われるねって、涙がぼろぼろ出てきたのを、思い出しました。


今回の二作品も、希望を紡いでいる。

しかし不思議なのはね、作品によって全然雰囲気が違うこと。

話が違うんだから当たり前じゃんと思うひともいるでしょうが、なんとなく、どの作家さんも、その作家さんなりの傾向があるというか。

だけど山田宗樹さんは、違う。

例えばカラオケで、歌によって声色が全く変わってくる感じ。

それってなんだかすごいこと。


というわけで、読書に没頭した日曜日。