作者と作品~またもシンクロニシティ | 10月の蝉

10月の蝉

取り残されても、どこにも届かなくても、最後まで蝉らしく鳴き続けよう

「ザ・ロストシティ」を観てきました。

面白かったなあ。王道のロマンチックコメディってやつですかね。いや、ロマンチック?コメディ。クエスチョンマークがつく感じ。そこがまたよかったんですよ。

 

この映画は、ロマンス作家と、表紙モデルの冒険物といった話なのですが、作家の描く物語世界と(映画の中の)現実世界が微妙にリンクしているんですね。

ロレッタ(サンドラ・ブロック)が綴る物語を彼女自身が登場する形で映像で表現するあたり、いかにも「作家の頭の中をのぞく」って言う感じで楽しい。

気に入らない記述を「削除」で消していくと、その部分が消滅するというのも面白かった。

 

何がシンクロしたかというと、たまたま昨日、松尾由美さんの「おせっかい」という本を読んでいたのです。この小説は、作家が描く小説世界になぜか入り込んでしまった男の話なんですね。

作家が描写をするとそれが作中で具体化していく、というくだりがあります。

 

こういう感じがなんだかそっくりだなあと思ったのでした。

 

 

先日「エゴサの余裕はまだあるが」という芝居を観た後もそうでしたが、こういう小説や映画に触れると、むくむくと「書いてみたい欲」が立ち上がってしまいます。

私も世界を作り出したい、なんて思ってしまうんですね。

じゃあ書けよって思うんですけど(笑)

 

今年下半期は戯曲講座を受講することにしたので、今度こそ本当に「書く」ことを始められそうな気がしています。

なんか怠惰に先延ばししちゃうんだよなあ。三年寝太郎。