小道具制作その後の進展 | 10月の蝉

10月の蝉

取り残されても、どこにも届かなくても、最後まで蝉らしく鳴き続けよう

作り始める前にいろいろ想定していたことって、実際に作業を始めてみると「あれ?思ってたんと違う」とか「あ!こうしたほうがいいじゃん!」など改良するところが次々と発見されてきます。

 

前回、若干不気味な部品の写真を載せた記事で、その後人形のプロトタイプができて演出家に見せに行ったのですが。

実は私、脚本をちゃんと読みこんでいなくて、あのプロトタイプではその後の展開に対応できないことが判明しました。

そこで、どうしたもんかと考えた末に、ズボンの代わりに黒いタイツを使うことを思いつきました。

やってみたらこれが、「なんで最初からこれにしなかったかなあ」というくらいにいい感じになりまして。

お尻やおなかの処理もうまくいきそうな気配が濃厚になってきました。

まあこれも実際に作業してみないとなんともいえないところではあるのですが、そこそこ勝算はあるつもり。

 

また、頭部に関しては「髪の毛問題」という重大な問題が存在していました。

買ってきた発泡スチロールのトルソーは当然のことながらむき出しの頭部でして、つるっつるです。

最初は帽子をかぶせるから髪の毛はなくてもいいかも、という話だったのですが、そのあとで帽子をとって登場するシーンがあることがわかり、やはり髪の毛をなんとかしなくてはならないということになりました。

どうすっかなー、毛糸を1本ずつ植毛する? いやいやどんだけ時間がかかるねん、どんだけ手間がかかるねん、とげんなりしていたのですが、今日某ダ○ソーへ行ったところなんと! 黒髪ストレートロングのウィッグが売られているではありませんか!

どうやら、クリスマスパーティでのコスプレ用らしく、魔女的なものや、ドラキュラ的なグッズも販売されていました。そしてなぜか血糊も売ってたんですねえ。

前回来た時は置いてありませんでした。やはりこれはクリスマスパーティでの需要が関係していると思われます。ありがとう、コスプレ。

血糊の作り方はググるとすぐに出てきます。材料も絵具とか食紅などでさほど手間もかからずに作れそうだったのですが、まあ売ってるならそのほうが確実なわけで。

 

これでなんとか人形の諸問題に対応できそうになってきました。

年内に納品なので、ちょっとがんばらないといかんのですが、道が見えてきていればやる気も出ようというもの。

 

それにしても、私はこういう作業をするときにほんと、無計画で始めてしまう癖が直りませぬ。

いや、まったくの出たとこ勝負ではありませんよ。一応頭の中でシミュレーションはします。

あれを使って、これをこうして……と一応のガイドラインは作ります。

ただ、実際に作業を始めるとね。いろいろ問題が噴出してくるわけですよ。

強度の問題もそうですし、見た目の問題もそうです。

つまりはたたき台っちゅーことですね。プロトタイプというのはそういうことです。

トライ&エラーの繰り返しで、やってるうちにアイデアが浮かぶこともしょちゅう。そこが楽しいんですね。

 

今日は所属しているおはなしサークルでの年内最後の活動日。クリスマス会をやってきました。

私はそこで4~5年前でしたかね、自分で作った紙芝居を披露しました。

この紙芝居も脚本を何度も書き直し、絵も一度書き直しています。今日はそれをほめてもらえて、とても嬉しかったです。

 

物事を一発で決められるような才能はないので、とにかくたたき台を作るのです。ベースになるものさえあれば、いくらでも改良を加えることはできるので。

芝居も同じなのかもしれません。芝居は自分で観ることができないので難しいんですけど、やっぱり演技のプロトタイプを作ってそれを改良していくのがいいのかもしれません。

がんば!だわ。