終了間近の「スタジオジブリ ・レイアウト展」を観てきました。
とても興味深かったです。
とにかくすごかった。あの細かい細かい描きこみ。
どうしてこんな線が引けるんだろう、とそればかり思っていました。
展示の最後のほうに、「アルプスの少女ハイジ」のレイアウトがありました。
いやー、懐かしい。
そういえば、中学のころ、ハイジを一生懸命練習したものでした。
けっこううまく模写できてたと思うんですよね。また描いてみようかなあなんて、思ってしまいました。
途中、一か所だけ、撮影してもいい、という場所がありました。
無限回廊ですよ。
この壺に向かって左側の鏡像。
そして、こちらは右側。
うほほ。ちらっと写りこんでしまいました。
合わせ鏡、怖いですねえ。
なんというか、「圧倒的な才能」という言葉が思い浮かぶような展覧会でした。
最後に、記念として、「まっくろくろすけ」を描いて、壁に貼ってきました。そういうコーナーが作ってあったんですよ。
なんか、びっくりしてるなあ(笑)
夜は、「キセキ -あの日のソビト」を観てきました。
ストレートな、素敵な映画でした。
才能、って残酷だよなあと思います。
どんなにやりたくても、熱望しても届かないことがある。
すぐ隣で、軽々とそれを実現できてしまう人がいる。
それを認めることの、身を切るような苦しさ。
映画の本筋からは外れている部分かもしれませんが、私にはとても他人事には思えませんでした。
それにしても。
芸術や芸能って、そんなに無価値なものなんでしょうかね。
自分の子どもが、音楽や美術や演劇などの方面に進もうとすると、全力で阻止しようとしますもんね。
「現実はそんなに甘くない」とか「人生はもっと厳しいものだ」なんて言いますけど、芸術や芸能の道が甘かったり、厳しくなかったりしてると思ってるんでしょうかね。
チャラチャラしてる、と思うんでしょうか。それはその人が、そういうふうに思っている、というだけのことなんじゃないか、と思ったりもするんですけどね。
そりゃ、努力もせず一攫千金をもくろむ人もいるんで、とりあえず覚悟のほどを確かめたいとは思うのでしょうけれども。
世の中は、味気ない実務だけでできていて、みんな歯を食いしばって砂を噛むような思いで生きているのだ、という人生観、世界観は、哀しいと思います。
「食えない」という一点で、親は子どもの人生を心配するものなのかもしれません。