マイナス電子とかなんぞ | 10月の蝉

10月の蝉

取り残されても、どこにも届かなくても、最後まで蝉らしく鳴き続けよう

乳液を顔にぴたぴたとパッティングすると、なぜか、マイナス電子なるものが発生するらしい。
それが発生すると、えーとなんだっけな、細胞膜が柔らかくなるんだったかな、なんだかそんなようなことが起きるらしい。

マジか。

右側半分だけ、パッティングされて、「ほら、目じりが上がったでしょ、口角があがったでしょ、頬がしゅっとしたでしょ」と言われてもなあ。
まったくその違いがわからないよ。

もともと、そういう「ちょっとした違い」に疎いのだ。
アイメイクで、シャドウの色を変えるとどうたらこうたら、とか、ちょっと色を加えると全然違います、ってなことを言うんだけれども、それがわかったためしがない。
ファッション方面でも、「この小物使いがおしゃれ」とか、「こういうふうな着こなしをすると、○○に見えます」みたいな話が全然わからない。

もっと言えば、「ダサい」と「かっこいい」の区別もあやふやである。
私が好ましいと思う恰好が、世間ではとんでもなくダサい恰好である、なんてことはしょっちゅうである。

エステとか、ボディケアあたりのことが、ほんとにわからない。
いいか悪いかの判断もできない。

でも、なぜか、そういう方面のものって、高額なんだよねえ。
だから、その1点で、私はそういうものを遠ざける。


なにしろ、世の中にはわからないことがいっぱいある。
わからないことだらけと言ってもいいくらいだ。

安い、というだけで、いらないものも買ってしまう、というのもまたわからないことの一つで。
だから、「バーゲンとなると目の色が変わる」とか「どうしても行かなくちゃ」という心理がわからない。ふーん、そうなんだー、と思うだけ。


化粧品を使ったり、化粧したり、服装に神経を使わなくちゃいけないっていうのはめんどくさいなと思う。
別にやらなくてもいいや、と思ってるんだけど、見かけが女なので、どうしてもそういう方面の忠告だったり、勧誘だったりがなくならない。
女性ならきれいになりたいでしょ、みたいに言われるんだけどさー。
あたしなんぞは、ちょっくらなんかしたくらいではどうにもならんのよ。
いろいろ手を入れてきれいになるのは、元がいい人の話じゃないの?って思ってしまうから。


で、マイナス電子。
それがあるからなんだっていうんだろうね。
なんとなく、効果がありそうに聞こえる、便利な言葉だわ。