ガワとナカミ | 10月の蝉

10月の蝉

取り残されても、どこにも届かなくても、最後まで蝉らしく鳴き続けよう

来月2月の終わり頃に、また紙芝居を上演することにしたので、現在その制作に勤しんでおります。
昨日は、絵コンテというか、だいたいの絵を描いてみたんですが、実を言うとまだストーリーが確定していない状態で描いていたのです。
漠然としたストーリーは浮かんでいたものの、どういう展開にするか決めかねていたので、とりあえず先に絵を描いてみようと思ったのでした。
紙芝居の絵って、どういうコンセプトにするかすごく迷いますね。
以前やっていた水彩画なら写実的に描くとかするんですけど、子どもたちに見せる紙芝居はどういうタッチで描いたらいいのか、とても迷います。

といっても、私にそんな描き分けの技術があるわけじゃないので、どうしようもなく自分の絵にしかならないわけですが。
キャラクターをマンガチックに描くのか、写実的に描くのかでずいぶん印象はかわります。

で、とにかく描いていたんですが、そのときに、「これってガワだよなあ」と思ったんですね。
ガワっていうのは、外側、入れ物、器、そういう感じのことです。
紙芝居だと、まず絵が目に入ります。実際に生身の人間が芝居するんじゃなくて、絵で語る。
それがつまりガワってことになります。
ナカミは、語られるお話になります。

1作目の紙芝居では、先に物語を作りました。ナカミありきでスタートしたわけです。
そのときは、絵を他の人に頼んだのでそういう形になったんですが、今回は文も絵も一人でやることにしたので、なんとなく同時進行みたいな形になっています。
これはこれで便利なんですねえ。
ガワを作りながら同時にナカミも考えられる。ガワに合わせてナカミを変更することも可能です。自分が描いた絵で、ナカミに関してインスパイアされる、なんていうことも起きたりします。なかなかスリリングな展開であります。

楽曲を作るときに、メロ先だの詞先だのっていうことをいったりしますね。
私がむかし歌を作っていたときには、たいていが詞先でした。
まず歌詞を書く。そしてそれにメロディをつけるという形でつくりました。
芝居も、まず台本ありき、のタイプです。
これはつまり、ナカミからいくってことなんですが、今回初めてガワからいってみました。
意外とこれも楽しいってことがわかってきました。
メロ先や、エチュードから作る芝居っていうのは、もしかしたらこういう感じなのかも。

小説はナカミだけですな。だからしんどくて、楽しいのかもしれません。
最近ハマってるのが、「即興小説トレーニング」というサイト。
アトランダムに選出された2つの言葉がお題として出されます。そのお題をもとの、自分が選択した制限時間内で作品を書く、というサイト。
トレーニングというくらいですから、別にジャッジはありません。
私は今のところ、15分で必須要素なしというコースを選んで書いてます。
いくつか溜まったので、長いこと放置してたもう一つのブログ「9月の向日葵」で公開しはじめました。もちろんサイトでも閲覧できるんですけど、流れてっちゃうし、消えるかもしれないので、拙い作品ばかりですが、拾い上げてピン留めしてあります。
15分って長いようで短くて、お題を見てちょっと考えているとすぐに2~3分たってしまいます。なかなか1000文字まで書けないですなあ。とりあえずそこが目標なんですけど。
それから、長さも大事だけど、構成というか展開にも気をつけています。極力オチをつけようと。自分の好みとして、言いっぱなしっていうのが好きじゃないので、それなりに話を落として終わりたいって思うんですね。
うまく行ったと思えるものもあれば、全然連想が働かないっていうお題もあります。
毎回始める前はドキドキしますわ。どんなムチャぶりが出るんだろうって。
でもこれをやると脳みそが創作モードに切り替わる感じがするので、当分ここで遊ばせてもらおうと思っております。


さて。今日は芝居の稽古。(おお、こんな言い方すると、本物っぽいぞ(〃∇〃))
ようやく立ち稽古に移れるかどうか、ってとこですかね。がんばりませう。