2024年3月10日 桜と講談の会 in 水戸 | ひまsunのブログ

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講談師『日向ひまわり』の日常あれこれを書いています!

「今年の梅はもう盛りを過ぎたんですよ〜。」

と地元の方から聞いていたが、それでも、

「すご〜い!綺麗〜!」

の感動モノだった。


茨城県といえば水戸の偕楽園の梅が有名だけど、県内には桜の名所が此処彼処にある。


《西の吉野、東の桜川》

と言われる茨城県桜川市の桜は有名で、一度訪れたい場所の一つ。


「桜に纏わる話も多いんですよ。」

そう教えてくださったのは、

《水戸歴史芸能の会》と《水戸千本桜プロジェクト》の皆さまだった。


その皆さまと出会ったきっかけは

千波湖を間近に望む、和食懐石のお店『とう粋庵』さん。


こちらの社長さんとご縁をいただき、

16年前にお食事と合わせて開催した講談の会。


以来、とう粋庵さんは水戸からぎんざ寄席へお越しくださるなど、

ご縁を繋いでくださっている。

ありがたい。



お料理が美味しいのはもちろん、

社長始め、スタッフの皆さまの対応が素敵✨

細やかなんだけど気さくで温かい。

近くにあったら、何かしらにかこつけて食べに行きそう(お財布と相談しながら💦)。


このとう粋庵さんからご紹介いただいた《水戸千本桜プロジェクト》の代表、

そして教師でもある稲葉寿郎先生。


あちこちで講演もされている稲葉先生(すっごく分かりやすくて楽しい!)が

講談ネタにしたいと書かれた原稿。


相談しながら肉付けをし、そぎ落とし、その作業を繰り返すこと30回以上。

ようやく仕上ったのが【水戸 左近の桜 譚(ものがたり)】。



実はこのネタ、2021年2月に一度、水戸で読んでいる。

かなりボリュームがあったので、今回は短くすることも含めてブラッシュアップ。


そして、本番を迎えた。

古典ネタ一席、先生の解説、そして《水戸  左近の桜 》。

1時間の公演の後が食事。

11時と18時の2回公演。


9時前、水戸駅に到着。

9時過ぎ、とう粋庵さんへ(空いてたらタクシーで5分程度)。


すぐマイクチェックなどの舞台確認をし、

稲葉先生の前で通しで読んで最終チェック。


控え室に戻ると開演30分前💦

着替えを済ませ、台本に再度目を通しているうちに(ギリギリまで足掻くタイプです)、

昼の回の開演となった。


まずは柔らかい雰囲気でリラックスしていただこうと、

【野狐三次の木っ端売り】をマクラを入れて15分で読んだ。


先生が解説をされているうちに袴を付け替え(萌黄から金茶へ)。

10分後、再び高座へ。

【水戸 左近の桜 】を読んだ。


朝廷と徳川家が主軸となるこのネタ。

そこへ平安の世に遡って左近の桜の歴史を振り返る場面もあり、

耳から入る情報だけでは私も分からなくなりそうになる。


これを如何に分かりやすく、

娯楽の要素も加えながらお客さまにお届けできるか、、、

というわけで、内心かなり必死だった(笑)


そんな私の背中を後押ししてくれたのは、とう粋庵さんが拵えてくれた会場セッティング。


桜の生花がここかしこに見事な姿で生けられ、

桜のネタを読むのにこれ以上無いという演出をしてくださった。


それは私のためではなく、

お客さまに存分にお楽しみいただきたい、お喜びいただきたいという、

おもてなしの心の表れだった。


↓ 素敵ですよね〜






↓ 控え室としてお借りした部屋から見える千波湖


おかげさまで、緊張しながらもワクワクしながら読むことができた。


夜の回も同様の流れで高座を務めた。


昼夜共、お客さまからは、

「左近の桜のこと、詳しく知らなかったんですけど、

 すごく分かりやすかったです。」

「楽しかった。」

「目の前に情景が浮かびました(これは会場に桜があったからかも、笑)」

とのお言葉をいただき、ホッとした。


「故郷の歴史をもっと気軽に知る機会を作りたい。」

この思いで始まった企画だったので、本当によかった。


お客さま「また会いましょうね。」

ひまわり「ぜひ〜!」


またいつか、このネタを読める日が来たら嬉しい。

そして、今日お世話になった、お会いした皆さまとの再会が叶ったら嬉しい。


ひまわり


【追記】

昼夜公演の合間に近所を散歩した。

偕楽園の中には入らなかったのだが、

千波湖近くの梅林(千波公園内?)が十分な広さだったので、

そちらをブラブラ。

天気が良くて気持ちよかった。


梅の木の前で自撮りしていたら、外国の方が、

「撮りましょうか?」

とお声をかけてくださった。

めっちゃいい人だった〜 ^_^