あの世、つまりわたしの心の中の世界(人格たちに言わせると、霊界だそうである。)においては、医療関係者たちの社会的な地位がものすごく低い。
それは、この世(現世)とあの世はアベコベだからだろうか。
あの世では医療がものすごく遅れている。
すぐ切ったり張ったりして、生体実験的な残酷なことも行われる。
彼らにはシェイプ(形)はあるけれども肉体が無いから、カラダをものすごく粗雑に扱うのだ。
あの世に住むストレスのあまり、手を壁に打ち付け続けて指をおおかた失ってしまう者もあるらしい。
彼らには痛覚もないからそのようなことが起る。
そして時間が経つと再生する。
話を戻すと、あの世で最も社会的地位が低いのが医者だ。
医者は殺してもよい、とされている。
(肉体が無いから死なないのだが。)
医者を狩るスポーツハンティングなどが行われている。
その次が看護師。
彼らの労働条件の劣悪さはこの世の比ではない。
そのせいで看護師たちはものすごいストレスを貯めていて、それを発散するために、夜勤で暇な時には人間の死体を的にしてダーツなどしている。
看護師が医療ミスなどすると、特別な監獄に入れられて、罰としてパンツを丸のみさせられ、結果、彼らは腸閉塞で死ぬことになる。
(死と云っても彼らは肉体を持たないから本当の死ではない。死ぬフリ、みたいなものである。)
最期に医療事務。
彼らは受付などで客から「さっ」と言われると、その意味が「最高」なら歓喜に包まれるが、「最低」なら脳震盪を起こして鼻血を出しその場で死ぬのである。
(死の意味は同上。)
これらのことは、エキュメニコス先生の弟子である、「金子ケス」の名を騙っていた者から聴いた。
(騙って、とは書いたけれども、彼女は自分自身が何者か知らなかったのだ。
だから、周囲に「あんたは金子ケスだよ。」と云われて、それを信じて自分のアイデンティティにしたらしいのである。
彼女は略して、「けっちゃん」と呼ばれていた。
わたしはそんなふうに呼ばれたことはなかったのだが。)
そのように、あの世はぞっとするような場所である。
死ぬことができない人間同士で殺戮を繰り返している。
わたしはこんな世界を心に抱えていたのか。
自分にはこんな世界を意識的に作った心当たりがないから、本当に霊界なのかもしれないと思ってしまいそうになる。
あの世に住む人々の望みは、その苦しみに満ちた世界から解放されることらしい。
彼らはよく、「ここは地獄。」と云っている。
よく「死は解放」と云ったりするが、それは人々が肉体を持つこの世でしか成り立たないのだ。
だから、書いてほしい、とあの世に住む彼らはわたしに云う。
死の代わりに書かれることが、彼らにとっての解放なのだ。
(「金子ケス」も、今はあの世にいないらしい。解放されたのだ。)