----- 残念ながら退行催眠で過去生まで行けるケースは、被験者の3ないし5パーセントというきわめてまれなケースだとワイス先生があるインタビュー(ARE発行「Venture Inward」1990年6・7月号)で語っています。-----
これはブライアン・ワイス博士の『前世療法』(PHP研究所刊)の訳者あとがきの中に書かれている文章です。ワイス博士が来日されたときにワイス博士に訊ねるとワイス先生は、そのようなことを言ったことはない、との返事でした。
ちなみにワイス先生は100%とは言えないまでもほとんどのクライアントが何らかの前世イメージを確認していると言われています。私も自分の前世療法セッションの経験からほとんどのクライアントが前世イメージを確認することができると考えています。
「Venture Inward」は米国の偉大な霊能力者エドガー・ケイシーのリーディング情報を研究・普及発展させる目的で創られた団体A.R.E. (Association for Researh & Enlightenment)が発行している雑誌です。
日本エドガー・ケイシーセンターの光田秀会長の協力を得て「Venture Inward」に掲載されているワイス先生のインタビュー記事のコピーを送っていただきました。
そこで分かったことは、まずワイス先生のインタビューが掲載されたのは1990年6・7月号ではなく、1990年7・8月号であること。そして、ワイス先生のコメントは「Venture Inward」の編集担当 A. Robert Smith氏の質問(下のQ.)への答え(下のA.)だということがわかりました。
原文はこのようになっています。
Q. When you asked Catherine to go back to the root of her symptoms, and instead of ending at age one in this life she went back 4,000 years, was that a discovery in itself in the sense that you say, "Okay, go back to wherever the root is, go find it," and then it's up to the patient whether they stay in this life or go back farther in time?
A. Exactly, that's what I do. I do not direct them into a past life. I tell them to go back to the origins to their symptoms, and they go back to it, wherever it is. All I do is lift the limit, and they are free to go to any time and any place. Many hypnotherapists and others, such as Dr. Jarmon, describe similar occurences. There are estimates that about 3 to 5 percent of the patients in a hypnotherapist's practice will spontaneously regress to past-life instances. Often it starts as a suggestion that they go back to the root cause. They're not bound by the hypnotist's limitation, or that it has to have occured in this life. So it is much more common occurence than people realize. ...
ワイス先生は、「ヒプノセラピストが施術を行う患者の3~5%が自発的に前世へ退行すると推則される」と答えています。つまり、セラピストが患者を前世へ導こうとしていないにもかかわらず、自ら前世へ入っていく患者が3~5%いると推測される、と答えているのであって、セラピストが患者を前世へ導こうとしても3~5%しか前世へ入っていけないと推測される、と言っているのではないのです。
心理療法家の中には、この3~5%の部分の翻訳を信じて、前世療法はきわめて少数のクライアントにしか使えないセラピーとみなしたり、学ぶ価値を見出せない方法だと考える方もいるようです。誤解をもとにそのように考えておられるということはとても残念なことです。
このような重要な判断を下すような場合は一応は原文に当って確認をとることをお勧めします。