ワイス博士は医師以外が行う前世療法を認めていない?
最近、「ワイス博士は医師以外が行う前世療法を認めていないのでしょうか?」という問い合わせをいただきました。なぜそのような質問をするのかと訊ねたところ、ある日本人医師の出した前世療法関連の本の中にワイス博士の言葉としてそのようなことが書かれているというのです。
ワイス博士の書かれた『前世療法2』に次のような記述がありました。
「こうした統合の作業を行うには、かなり高度の専門的知識と経験が必要です。なぜなら、引き出された内容は強力でしかも非常に感情的なものであることが多いからです。従って私は、過去世療法を医師の資格のない人から受けることは、あまりお勧めしません。資格のない人では、その患者にあったペースで 記憶を思い出させたり、患者が記憶と現実を統合する手助けが十分にできないと思われるからです。」 (『前世療法2』(PHP研究所), pp.33-34)
太字にした日本語部分の原文(英語)は以下のとおりです。
Therefore, I do not recommend past life therapy done by a therapist who is not certified or accredited by a traditional accrediting body, who does not have a degree such as M.D., Ph.D., M.S.W., or other traditional degree.
これを日本語に訳すと、
「よって私は伝統的な資格認定機関によって認定されていないセラピストや、医師、博士、医療ソーシャルワーカーといった資格やその他の伝統的な資格を保有していないセラピストから前世療法を受けることはお薦めしません。」となります。
『前世療法2』のなかではこの太字の部分がなぜか「医師」だけになっています。この翻訳は理解に苦しみます。ワイス博士の言っていない事実と違うことを書いていることになりますので、もっと慎重な翻訳を望みたいものです。
そして、それを信じて本に書いてしまった医師の方がかわいそうに思います。せっかくの著書に汚点を残すことになってしまったのですから。やはり、大事な引用文は原典にあたるという基本が必要だということがよくわかります。