この時点で確定しているのは、5話は、5分割になるということです。あららショボーン

 

こちらの筋追いは、気になったドラマを、世に出回る商業翻訳ではなく、ドラマ好き有志の英訳・もしくは配信サイトの英訳をもとに、(英語ができないくせに)果敢に訳した「なんちゃって訳」となっており、多少、ストーリー展開は訳者の願望に寄ってます。視聴しながら生じた疑問の考察やら、内容を把握しながら、突っ込んだり、賞賛したりしたいという、ドラマ好きの発露です。

ラストまでの完全ネタバレです。

いつものごとく、本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。お願い

 

シグナル  시그널 英題:Signal

 (tvN Jan 22, 2016 - Mar 12, 2016 1時間15分×全16話)

対象:15歳以上

脚本:Kim Eun Hee

演出:Kim Won Suk

 

※このドラマは、犯罪を扱うという特性上、登場人物がエピソード毎にたくさん出てくること、1話完結ではないこと、現在・過去の描写が頻繁に入れ替わる、など、通常の筋追いでは、わかりにくい部分もあるため、補足も兼ねて、びびの独断で、人名や、人間関係など、ドラマよりも先に、リマインドしたり、説明をする場合があります。

極力、ドラマ上、「なるほど!! この人がこういう立ち位置だったのね」という謎解き部分の醍醐味が損なわれることのないように工夫したいとは思いますが、なにぶん、整合性を取り切れない箇所もでてきそうな気がします。

余計、わかりにくくなったりしたら、ほんと、申し訳ないです。

 

前記事をお読みでない方は、さきに、こちらからお読みください。

#5-1 #5-2 #5-3

 

【Episode 5-4】

 

 

過去

 

ここから、しばらくは、この↓BGMが流れる中、衝撃音やクラクション、ウンジの台詞以外、会話などの台詞はほぼ無音状態で進んでいきます。

 

 

全速力で、男を追いかけるジェハン。

 

路地に回りこむ、追われている男・・・ギョンテです。

 

大きく手を広げ、「アッパじゃない。 本当にアッパじゃない」と涙をにじませながら、父親をかばうウンジ。

 

娘の前で、みっともないマネはできない、と観念したように、ジェハンについていくギョンテ。

でも、気がかりは、なによりも娘のこと。。

 

ウンジ「本当に、アッパじゃないって言ってるじゃない!!」

 

表通りまで出てきたところで、ギョンテを車に乗せ、かけた手錠をドアの上の持ち手に通すジェハン。

ジェハンとて、とても、正視できません。

 

ジェハンの車の横を、32番のバスが伴走してるかのように、隣のレーンを走っています。

アッパを追いかけてきたウンジが乗っているのです。

 えーんえーんえーんえーんえーん

 

お互い、バスと車の中で、おなじように涙をぬぐう父と娘。

重苦しい空気の中、必死に運転に集中しようとするジェハン。

 

漢江にかかるハニャン大橋にさしかかった頃、バスの後ろ側につけるジェハン。

 

~スヒョンの部屋~

手帳を見ながら、いつのまにか、眠ってしまったスヒョン。

どこからともなく吹いてきた風によって、手帳だけがパラパラとページをめくりだす。

 

~ヘヨンの部屋~

いつのまにか、うたた寝したままのヘヨン。

 そこにも、風が吹き始め・・・。

 

過去


急に、がくんと尋常じゃない揺れと衝撃を感じ、橋を渡っていた人々の表情に、恐怖が浮かぶ。

 

ハンドルを取られまい、と必死に車体を横に向け、

バランスを取ろうとするジェハン。

橋の上では、急ブレーキをかけたり、方向を保てない車が続出、そこらじゅうで、玉突き事故が勃発。

 

そして、あろうことか、橋の裂け目から、ウンジの乗っていたバスが、真っ逆さまに転落していくのが見える。

轟音と共に、落下した橋の上で、横倒しになっているバスの車体。

 

 

 

 

 

 

このシーンも、1994年10月21日 ソウル漢江にかかる橋のひとつである聖水大橋の10・11番目の橋脚の間が崩壊するという実際の「聖水大橋崩壊事件」という痛ましい事故がモチーフになっています。
覚えていらっしゃる方もおられるのでは? 

この崩壊で当時橋の上を走っていた3台の車が落下、さらにその後2台の車と16番バスが落下。

死傷者:32人死亡、17人負傷。

 

 

 

 

~ヘヨンの部屋~

 

PC画面が、未解決の"大盗事件" の検索画面から、ハニャン大橋崩壊、そして、"大盗事件"の犯人逮捕を告げるトップニュースの画面へと変わってしまいました。

 

過去

~事件現場~

 

横倒しになったバスから、消防隊や救急隊がけが人たちを必死に救出している。

 

バスの後方を走ってきたジェハンの車でしたが、すんでのところで、車をとめたジェハン。

すぐさま、橋の上から、下を覗き込む。

 

大怪我をしているウンジの姿が、割れた車窓の間から見えている。

 

手錠で車に繋がれたままのギョンテが叫ぶ中、

バスが突然、爆風と猛火に包まれる。

 

半狂乱になって叫ぶギョンテ。

 

なすすべのないジェハン。

 

可愛かったウンジの面影が猛火の中に消えていきます。

 

橋上から、下に降りるルートが無い中、一番、下に近づけるところまで降りて見下ろしていたジェハンの、「アンデ~~~」という叫びも、口の動きのみ。

BGMと、クラクションやサイレン、爆破音以外は、音のない世界です。

 

現在

 

~ヘヨンの部屋~

うたた寝から目覚めたヘヨン。

書類が散乱しているのを不思議に思いながら、視線はPCへと。。

 

ついに、収監される強盗 の見出しを見つけ、クリックするヘヨン。

 

ギョンテの姿が写真に映し出されていました。

 

驚くヘヨン。

 

そりゃそうだよね。

うたた寝から起きたら、未解決事件が解決してたんだもん。

 

記事の内容を読み、ショックで口許を押さえるヘヨン。

 

~刑務所前~

 

扉が開き、刑期を終えた受刑者たちが家族に出迎えられる中、ギョンテも出所の日を迎えたものの、彼を待つものは誰もいない。

 

1995年から20年。

すっかり人相が変わってしまったギョンテ。。(涙)

 

 

~未解決捜査班~

 

ホンギ「2005 イ~・チャ~ンサン事件」

ケチョル「ア~チャ~ン、それを忘れてたな」

二人のそんなダジャレ的なやり取りが、のんびり平和な休み明け。

 

そんな二人の背後から覗き込むスヒョン。

スヒョン「あんたたち、なにやってんの?」

ホワイトボードから、目も離さず、「うちら未解決捜査班にとっての未来とも呼べるものかもしれんぞ」と言いながら、まだ、不明の迷宮入り事件を列記しているケチョル。

 

ケチョル「じゃん!!」

 

ケチョル「我が国の有名な未解決事件を集めてみた」

いつぞやのヘヨンのパクリのようですね(笑)

やってみたかったんだなニヤリ

 

表彰ひとつで、こうもやる気になるものか、と、思わず、にやつくスヒョン。

 

ケチョル「なにしろ、結局、かの"京畿南部連続殺人事件"でさえ、解決したんだからな。こんなの、屁でもないだろ・・」

スヒョン「そんなに突然、急に真面目に働き始めたら、あなたの家族にどう説明したらいいかしらね?」

ケチョル「何言ってんだ? 家族より仕事だろ!」

 

そこに、床をモップ掛けしながら、そろ~りと近づいてきたファン・ウィギョン。

この子のこと、覚えてます?(笑)

まだ正式に、未解決捜査班のメンバーではありませんが、三番目のしもべです(笑)

 

ウィギョン「"ジャック・ザ・リッパー"については、どうお考えですか?」

ケチョル「そりゃ、なんだ? 組織的なやくざか?」

呆れたようなウィギョン。

ウィギョン「"ジャック・ザ・リッパー"」

背後のホンギと顔を見合わせる。

ウィギョン「知らないんですか?・・イギリスの、連続殺人鬼で・・」

 

 

そこに、ぶったぎるように、

 

「1995年の"大盗事件"に関してですけど・・」

 

血相かえて入ってきたヘヨン。

 

 

ヘヨン「当時の捜査資料はもう存在してないんです。どなたか、この事件について詳しい方、いらっしゃいませんか?」

ケチョル「もう既に犯人が捕まった事件なのに、なんで、気になるんだ? うちらは、"未解決捜査班"だぞ」

天井からつるされてる班名ボードをしめすケチョル。

 

ホンギ「もう、刑期を終えたころじゃないか、と思いますけど・・・」

 

ヘヨン「ご存じありませんか? 新聞記事によると、もともとこの判決は、かなり厳しめなものだったうえに、彼が逃亡を謀ったため、更に、刑期が延長されたとか?」

 

ウィギョン「証拠は明確だったのに、彼は、自分じゃないと否認したんですよ」

 

ここ、未解決捜査班全員が、部外者のウィギョンに視線が集中するところが笑える。

 

ウィギョン「彼は無実だと主張したんです。それを強く主張したために、刑期を延長されたんですよ」

淡々と答えるウィギョン。

 

ケチョル「なんで、お前がそんなことを知ってんだよ、ガキのくせに! 1995年と言えば、お前なんて、まだ、母ちゃんのおっぱい飲んでた頃だろ?」

ウィギョン「"サモン"で、見たんですよ」

ホンギ「"サモン"? それって、何語なんでしょう?」

ウィギョン「略語ですよ。国内のトップ事件に関する情報を提供してくれる組織みたいなもんですよ」

スヒョン「その子の言う通りよ。証人の陳述があったの。しかも、現場から指紋まで見つかった」

ホンギ「正確に言えば、それは現場ではなくて、郵便受けだったんですけどね

 

ヘヨン「郵便受けから見つかったんですか?」

 

ここで、思い出すのは、ジェハンに伝えたヒントのことでした。

 

~回想~

ヘヨン「住人たちのことを知るために、郵便受けやゴミ箱、新聞袋などを調べたりしたでしょうね。」

 

ヘヨン「・・・・・・」

まだ、全容は見えていないかもしれませんが、自分の一言が、なんらかの影響を与えたのだ、と気づかないヘヨンじゃありません。

 

そこに、ケチョルが、「さぁさぁ、もうそんなことはいいだろ。オ・デヤン事件に集中しようぜ。」と、ストップをかけてきました。

 

ヘヨン「この件、捜査しようと思うんですが、どうでしょう? 当時は、特別対策本部が捜査中だったと聞きました。その時の捜査官の方々に会うにはどうすればいいでしょう?」

 

ケチョル「なんで、そんなこと知りたがるんだよ? なぜ?なぜ?なぜ?」

スヒョン「たしかに、私も気になるわ。なぜ、知りたいの?」

スヒョンにまで訊ねられてしまいました。

 

ヘヨン「・・・・・」

当然、ジェハンとの交信には触れられません。

どう説明する?

 

スヒョン「答えなさい。なぜ、知りたがるの?」

 

3人の視線がヘヨンに集中します。

目が泳いでしまうヘヨン。

 

ヘヨン「だって、(ギョンテが服役して)20年だそうですよ。もし、警察が逮捕した人物が間違っていたら、どうなりますか? 20年も経ってしまって・・・そんなの、とても起きてはならないことですよね」

 

 

 

今までも、再三、兄が捕らえられた際の映像が入り込む通り、個人的に、ヘヨンにとって、冤罪は何にも代えがたい憎むべきことで、警察の落ち度の象徴です。

もしかしたら、自分がその引導を渡してしまったのかも、と、内心、焦り、混乱しているはずのヘヨン。

 

 

 

ヘヨンの口調が落ち着いているところが、また、真に迫っているというか、ぐっと来てしまうんです。

 

そして、警察官にとって、冤罪は、極力、アンタッチャブルにしておきたいことのはず。

 

それをヘヨンが、この事件は、冤罪の可能性がある、と説いたのです。

 

3人「「「・・・・・・・」」」

3人とも、ヘヨンの言葉に無言になってしまいました。


ケチョルが話題を変えようとします。

ケチョル「だからさ、なんで、お前ら、オ・デヤン事件に興味持たないんだよ?」

それでも、場の雰囲気は、全く変わりません。

  

机に腰掛け、腰をすえて、ヘヨンを見つめるスヒョン。

それほど、さっきの、冤罪の可能性を示唆したヘヨンの言葉は、真に迫っていました。

ここ、二人の間に流れる、どこか相棒という位置づけになろうとして、まだ、なりきれない、不安定で不確定な時間、いいですよね。

何度も言ってますが、スヒョンの後ろというか、中には、ジェハンがいます。

 

急に、バッグを片手に立ち上がるスヒョン。

 

ケチョル「今度はなんだよ? なんなんだよ?」

 

スヒョン「私、オ・デヤン事件には興味ないの」

はっきり言うスヒョン、大好き(笑)

 

ほら、行くよ、というように、ヘヨンの腕をポンと叩くスヒョン。

 

え・・?と戸惑いながら、スヒョンのあとに続くヘヨン。

 

ケチョル「ああ、わかったよ。だったら、オ・デヤン事件以外を取り組もうぜ。ほら、こっちには、大韓化学事件だってあるんだからな。くっそ・・なんなんだよ・・・」

ケチョル、ぼやく、ぼやく。。(笑)

ホンギがいてくれてよかったね。

 

~署内 廊下~

ヘヨン「刑事の一人で会いに行くんですか? 名前は?」

スヒャン「あんたは、(これから会いに行く)その人から、彼らの名前を聞き出せばいいのよ。なんで、その場にいなかった人(つまり、スヒョン)に聞こうとするの?」

ヘヨン「え?」

 

~ルームサロン~

※韓国のホステス付きの個室クラブというか、風俗店ですね。

 

突然、こんなところに連れてこられて、戸惑ってるヘヨン。

 

スヒョンを見るなり、平身低頭で挨拶する従業員たち。

うわ~~、見るからに、カンペ(韓国のヤ〇ザ)映画に出てくる、悪徳刑事みたいだぁ(棒)

 

スヒョン「部屋を用意してくれない? うるさいこと言わないでよ」

 

支配人らしき男が出てきて、それとなく、スヒョンを阻止するみたいになってますが(笑)

そんなことをしても、無駄だとわかってます。

支配人「どうぞ、こちらへ」

 

ヘヨン「(小声で)一体、こんなところで何を・・?」

 

韓国ドラマでよく見る風景の部屋に案内されたスヒョンたち。

 

刑事がこんなところに来るのは、なにか目的があるに決まってます。

緊張する支配人。

 

スヒョン「高い酒でも、スナックでもどんどん持ってきて。あと、可愛い女の子も何人かいるといいわね」

外で様子を窺ってる連中に向かって聞かせてるだけですよ(笑)

 

どっかりと、ソファに座るスヒョンを見て、驚きを隠せないヘヨン。

ヘヨン「女の子って・・・・どこか変になったんですか?Σ(゚Д゚)」

 

支配人「他に、なにかございますか?」

ちらり、と、支配人を見るだけのスヒョン。

 

ため息交じりに、個室のドアを閉める支配人。

 

スヒョンの前に座ると、「今回は、ホントになにもやってませんよ!」と開口一番、弁明から入ります(笑)

支配人「あの子が未成年だったなんて、知らなかったんですから。それがわかったので、金を渡して家まで送り届けたんですよ。姐さん(ヌニム)、信じてくれないんですか?」

勝手に自ら、語るにおちてゆく支配人(笑)

 

スヒョン「なんで、私のこと、"ヌニム"なんて呼ぶのよ? あんた、私より年上でしょ?」

支配人「ああ、そんなこと言って・・(呟く)だったら、そっちもため口で話すべきじゃないだろうに・・」

 

スヒョン「死にたいの?」

支配人「ほら、すぐそう言うんだから・・・」

スヒョン「今日は、私の用事で来たわけじゃないの。(ヘヨンに向きなおり)さぁ、知りたいこと、何でも聞くといいわ。こいつはね、窃盗の罪で、5回も有罪になってるの」

支配人「ああ、もう、なんで、私の過去の罪を持ちだすんですか?」

 

ここのやり取り、往年のコントみたいだ(笑)

 

ヘヨン「1995年の"大盗事件"について聞きにきたんです」

 

スヒャンに、「こいつ、誰ですか?」と小さい声で訊ねる支配人。

 

それを聞き、立ち上がると、「ソウル中央警察庁未解決捜査班のプロファイラー、パク・ヘヨンです」と挨拶しながら、名刺を渡すヘヨン。

 

支配人が名刺を眺めながら、「プロファイラーねぇ」とため息をつきながら、呟く。

支配人「はぁ、事件が全部、解決し終わったあと、最後に現れる人だね?」

随分、失礼なことを言う支配人。

ニヤリ、と嗤うスヒョン。

ちらりと横目で確認しちゃったヘヨン。

 

ヘヨン「そんなこと、誰が言ったんですか?(ムカっ!)」

ヘヨン、別に気が弱いわけじゃないんで言い返します。(笑)

 

支配人「そりゃまぁ、親しくしてる刑事さんたちはみんな・・・」

 

スヒョン「あんた、彼にも敬語で話しなさい。彼も刑事なのよ」

支配人「ええ? そんな冗談、やめてくださいよ。俺からしてみれば、まだ、ガキみたいに見えますよ。生まれたての赤んぼみたいだ」

 

ヘヨン「・・・・(-"-)」

さらに、本気でむかつくヘヨン。

 

スヒョン「そのとおりね。・・・たとえそうだとしても、今ここにいるこの若いガキみたいな奴が、(現に)刑事だって言ってるの」

 

あれ・・と、もしかして、肩を持たれたのかな、と不思議そうに、スヒョンを見るヘヨン。

面白くなさそうな支配人。

支配人「・・・・・・なんで、こんなことさせるんですか?」

スヒョン「あんた、警察を見下すの? もし、あんたがそんな態度なら、法律に則って生きてみなさいよ」

 

完全に白旗です。。

 

ヘヨンに向きなおる支配人。

支配人「どうぞ、なんなりとお訊ねください」

 

ヘヨン「"大盗"として、逮捕された人物、オ・ギョンテのことを知ってますか?」

支配人「あ~~、あの人は伝説だ・・・ですよ。本当に鮮やかな手口で、彼に関する逸話ならいくらでもある・・ですよ

いちいち、スヒョンを気にしながら、語尾に、「요」をつける支配人(笑)

 

スヒョンがどこ吹く風で、そっぽ向いてます。ニヤリ

 

支配人の話に聞き入るヘヨン。

ヘヨン「・・・・・・」

 

ここで、新しい場面展開です。

 

~シン・ドンフン宅~

セキュリティもバッチリな、お金持ちの家です。

 

両親であるシン夫妻が高級車に乗って出かけていくのを、表まで、見送りに出た女性が、シン・ヨジンさん、大学教授です。

 

父「薬をちゃんと飲むんだぞ」

母「明日、病院に行くのを忘れないでね」

父「着いたら、連絡を入れるからな」

まるで、幼い娘に言うようなことを言い添え、出かけていく両親。

 

途中で、支配人の声だけがインサートされます。

支配人<一度、ターゲットを決めたら、数日間は、その周辺をウロウロするんです。そうやって、できるだけ自然に侵入する方法を見つけるんだそうですよ>

 

まるで、この視線が、ギョンテのものだと言わんばかりです。

 

自宅の中に戻ってきたヨジン。

確かに、カーディガンを肩から羽織る姿は、まさに病人のような感じに見えます。

 

セキュリティをセットしなおすヨジン。

 

真っ暗なリビングを抜け、すぐに、自室にむかう彼女の背後に、静かに現れた人影は、オ・ギョンテですね。

 

セキュリティがオフになった隙をみて、下見どおりに、防犯カメラの死角をぬって侵入したってことでしょう。

 

支配人<彼は、最新の注意を払い、指紋一つ残さないと言われてます>

 

フラフラしながら、バスルームに入り、洗面所のキャビネから、薬を取り出すヨジン。

 

実は、ヨジンは、あのバス事故の生存者なのです。

 

薬の容器を持ったところで、事故の時のフラッシュバックを起こし、

そのまま、発作を起こし、苦しみ始める。

 

落とした薬の容器を拾おうと、しゃがみ込み、ようやく立ち上がれたところで、鏡の後ろに、見知らぬ男がいるのに気づき、驚いて振り返る。

 

無表情のまま、ヨジンを見つめているオ・ギョンテ。

 

気を失ったヨジン。

 

薬の容器をキャビネに戻すと、わざわざ、手袋を外し、鏡面に親指を押し付ける。


 

ここで、切ります。

 

 

★『シグナル』EP.5-4 雑感★

 

冒頭の、バス事故のシーンは、本当に、辛い。。。

なまじ、健気で、聡明で、父親想いのウンジを見てしまったあとだけに、こんなことってある?と、天を呪いたくなります。

 

普通の神経であれば、自分たちの目の前で、大切な命が失われたという現実を受け止めきれないはず。

 

映像的な話で言えば、ここはもう、映画並みのスケールだと思っています。

↓実際の映像に少しだけ手を加え、1分にまとめたものです。

これから本編をご覧になろうと考えている方は、このまま、Go Buckしてください。

もし、こういったドラマのテイストが好きでありながら、このドラマを通り過ぎてしまわれた方がいるのなら、是非とも、この1分の映像が視聴のきっかけになるといいな、と思ってしまうのは、完全に、私自身のエゴです。
 

これらの映像がもたらす緊迫感の効果により、過去を変えることの恐ろしさを、ジェハンの初恋の相手ウォンギョンの悲劇以上に、視聴者に植え付けることになってきます。

いえ、ウォンギョンの悲劇と優劣をつけるわけにはいかないですね。

 

以前に、ジェハンは別の十字架を背負うことになると書きましたが、キリスト教的な宗教観を盛り込んだわけではなく、あくまでも、消えることのない罪を背負ったという比喩です。

さらに、ジェハンは、ウンジだけでなく、生きる屍というか復讐の鬼と化したギョンテの十字架をも背負うことになるので、救いのない、無慈悲以外のなにものでもありません。

しかも、これはある意味、別の連鎖を生み出していくんですよね。← このドラマは、これで終わり、という際限がないところが怖い!

 

そして、20年と言う歳月が経過し、ある意味、時空を超えて戻ってきたギョンテの変貌ぶりに、恐怖すら覚えるのです。

 

上の1分動画だけではわからない、まだ明かされていない、人間の業の深さの恐ろしさが、徐々に明らかになりますが、それもまた、辛すぎる。

 

★『シグナル』EP.5-5に続く★