そう、このドラマには、ペントハウスはあっても、屋根部屋(옥탑방オクタッパン(屋塔房))は出てこないのね。
なんだかしみじみ~ぐすん
 
ネタバレOKの方のみ、おすすみください。お願い

 

ハピネス  해피니스

【Episode 7】 1/4

 

仕切り直しせず、そのまま、前回ラストシーンをちょっとだけ、振り返ります。

 

~1501号室~

 

その時、ドアチェーンが掛けられた状態で、ドアが開く。

中を覗くと、「セボム、ここにいるんだろう?」と 低い声でセフンに確認するイヒョン。

 

セフン「今、ちょっと、手が離せないみたいですけど、すぐに出てきます。ちょっとここで、待っててください」

ドアをしめようとするセフンに、バットを突っ込んで、阻止するイヒョン。

 え?と驚くセフン。

 

イヒョン「クスリ、飲んだのか? ジムで買った・・・」

セフン「・・・・・・」

セフンってこんな顔してたんだ・・・。

 

イヒョン「セボムを傷つけたりしたら・・・殺すぞ

 

ふ~っと、溜息をつくセフン。

セフン「誤解があるようですね」

 

イヒョン「だったら、ここを開けろ!」

バットを抜き取ると、セフンが仕方なく、扉を開ける。・・・・と同時に、一瞬のスキなく、ガシッと扉を掴み、

自ら部屋に入っていくイヒョン。

 

はじめて見る1501号室にワクワク。。。 ← 私だけか?(笑) 

 

エリアをわけているのか、手前は倉庫的な感じで、軍用品コレクションが、キレイに整理整頓されてるわ~。

ズカズカと、奥まで入っていくイヒョン。

 

イヒョン「セボムは、どこだ!?(怒)」

セフンを突き飛ばすように、片側だけクリアになっているドアを開けるイヒョン。

 

イヒョン「セボマ!」

 

大声をあげながら入っていくと・・・そこは、予想外に広い空間。

高価そうな海外の調度品やら、王族の座る椅子などが設えられ、中央には、だだっ広いテーブル。。

そこにすわって、びっくりしたように、こちらを見ているセボム。

 

セボム「お? イヒョナ・・・」

セボムのほうに、まっすぐ向かうイヒョン。

セボム「あんたも、お腹空いたの?」

イヒョン「は?」

改めて、テーブルの上と・・・なにかをつまんでいるセボムを見るイヒョン。

 

呑気に、カリカリ、ポリポリ・・・おそらく軍の非常食糧であろうなにかを、スナックのように食べているセボム。

頭の中が、?で満載のイヒョンが、振り返ると、明らかに、だから、誤解だって言ったのに~と睨んで立っているセフン。

 

これは、まずい・・・・

 

イヒョン「あは・・・いや・・なに、 お前に会いたくて、ここに来たんだよ」

セボム「・・・・・・・(こいつ、何言ってんだ?)

イヒョン「(小声で)助けろよ・・・」

セボム「ん?」

イヒョン「(小声で)助けろって。立てよ」

セボム「ん? ん?」

急に言われても、意味不明です。(笑)

 

(小声で)と書いてますが、ほとんど、腹話術並みに、口も動かさず、セボムにだけ聞こえるように喋ってるイヒョン。(笑)

 

イヒョン「(小声で)いいから立てよ」

分からないながらも、腰を浮かすセボムの肩を抱くイヒョン。

 

イヒョン「俺たち、新婚だからな・・・、すごく、お前に会いたくなってさ」

 

まだまだ、睨んでるセフン。

 

ニコッと微笑むイヒョン。

とりあえず、話を合わせるように、イヒョンの肩に頭を寄せ、同じようにニッコリするセボム。 ← こっちでも夫婦芸(笑)

ヒョジュちゃん、アクション&保護用に、下にプロテクター着込んでるから、グレーの地味な上下スウェットが3L~4Lサイズくらいなシルエットになってます。。。

 

セボム「いや~、ちょっとでも、この人の視線から外れると、私のこと、すごく心配するのよ」

誤魔かしも上手になりました(笑)

 

セフン「すごく・・・ホントにすご~く、愛し合ってるんですね」

誤魔化されてくれたみたいです。

 

顔を見合わせて、微笑みあうイヒョンとセボム。

イヒョン「当然ですよ」

 

ま、しょうがないか・・・と、カーテンで仕切られた部屋に入ってしまうセフン。

 

とりあえず、セボムから手を離すイヒョン。

セボム「で? なにがあったの? 今のなに?」

イヒョン「・・・・・・・・」

説明する気も失せてるイヒョン。

セボム「これでもたべる?」

 

なんかわからないけど、口に入れてあげるセボム。

 

セボム「なんか、いろいろカッコいい奴、ここにあるのよ、ほら? それにね、食料もたくさんあるのよ」

 

イヒョン「・・で、何もなかったのか? 大丈夫なのか?」


 

ハピネス 7話 

警察・警特夫婦、本日も・・・・お互いを労わりあいながら働きます。(笑)

 

セボム「じゃあ、気を付けてくださいね。これも、ありがとうね~」

備蓄食料のおすそ分けまで、袋一杯もらったセボム。

室内のセフンに、一声かけて、1501号室から出てきました。

 

 

セボム「ねぇ、ちょっと、なんで、こんなことしたの? (セフンって)きっと根に持つタイプよ。」

無理やり、押し入ったことを責めてます。

イヒョン「(小声で)ジムのトレーナーが、“NEXT”を売ったと供述したんだ」

え?と振り返るセボム。

イヒョン「(小声で)振り向くな。奴は、中からきっと俺たちを見てるぞ」

セボム「まさか・・・。あの人、別にスパイかなにかじゃないわよ」

 

セボマ、「まさか・・・」じゃなく、がっつり、見られてるよ。。

 

カメラから外れた位置に来てから、「ちょっと、見せてみろ。どこか、ケガしてないか?」と、セボムの髪やら、頭から全身、チェックするイヒョン。

イヒョン「ん? どこか、ひっかかれたか? 首の後ろとか・・・? なにもないか?」

 

袖に手を掛けた時に、手のひらの脇の傷が目に入る。

最初に、受けた傷です。

まだ、治ってないのね。

セボム「なかなか、治らないわね・・・」

イヒョン「ほとんど、治ってるよ。今は、うっすら(傷跡が)見えるだけだよ」

あまり、セボムを不安がらせないように、一言、言ってあげる優しさよ。。。

 

イヒョン「ところで、中で何か変なものを見たか? インテリアとかの小物以外で・・」

小さく首を振るセボム。

セボム「父親が外交官なんだって。それで、子供の頃に、アフリカとか中東を回ったって・・。それから、世界はもうすぐ終わるって、本気で思ってるみたいよ」

イヒョン「おかしな奴だ・・・」

セボム「でも、いい人よ」

平然と、即答するセボム。

 

イヒョン「・・・( ゚Д゚)」 

あはは・・・。言葉も出ず、固まってる。。(笑)

 

セボム「食べ物くれたし・・♪ お腹すいてて、(食べたら)すっごく美味しかったよ💗」

スキップしそうなくらいご機嫌なセボム。


言葉を失ったままだったイヒョンがようやくひとこと。

イヒョン「・・・腹減ってるときは、なんだって、うまいんだよ」

 ⤵️⤵️⤵️⤵️

あしかけ12年、やっと娶った恋女房は、完全に、食べ物に釣られる女。。。

 

「契約結婚」の名の元、文句も言えない、哀愁漂うダンナの背中です。爆笑爆笑爆笑

 

ラブコメ度が薄いから・・・、こんなところで、尺を取るしかないのです。(苦笑)

 

 

~501号室 警警ハウス~

 

チャイムがなり、ソヨンがインターホンを確認する。

ソヨン「どちら様ですか?」

モニターには誰も映ってません。

不審に思いつつ、一旦、モニターを切るソユン。

再度、インターホンが鳴る。

 

再び、振り返るソユン。

応答ボタンを押しても、声もしない。

 

玄関に向かうソユン。

キチンと、ドアロックをかけてから、隙間から、外の廊下を確認してみる。

 

隙間から、顔を覗かせたのは、102号棟の感染者。

ソユン「ひっ・・・!」

息を飲むソユン。

 

男性「こんにちは。お嬢ちゃん。一人かい?」

ソユン「おじさん、誰ですか?」

男性「私のこと、知らないのかい? お母さんの友達じゃないか・・・これ、開けてくれるか?」

ドアロックをガチャガチャと、乱暴に触る感染者。

 

男の腕を挟むように強く引いて、手を抜いたすきに、ドアを閉めるソユン。

わ~、なんでこういう時に限って、ソユン一人なの~~~!

あ・・・ジョングクって2階に、物資を取りに行ってたんだっけ。。

 

感染者「あ~~、なんてことするんだ!」

外で怒鳴っている感染者。

感染者「おじさんにケガさせたな! ああ、 ごめんごめん。ドアをあけてくれるかい? おじさん、悪い人じゃないんだよ。そこにいるよね?なにか、クスリあるかな?」

玄関のドア、スレスレまで近づき、なんとか、ソユンにドアを開けさせようとする男性。

 

セボム「なにか御用ですか?」

ああ、よかった!

間に合った。

 

でも、これで、イヒョンもセボムも、1階ロビーのバリケードが破られたこと、そして、目の前の感染者の口元にべったりと血がついていて、誰かを既に襲ったあとだということを確信したんだよね。

今まで、この人の血の付いた左側の口元を、極力、映さないようにしていたのは、興奮状態でないときに、どれだけ、普通を装っても、自分の状況が把握できていない=病気が進行してることを強調したかったからですね。

 

イヒョン「ここには、どうやって入ったんですか?」

 

感染者「1階のドアが開かれました。別に、なにかトラブルのせいで、ここに来たわけじゃないんです。誰の事も噛んだりしてません。ただ、人恋しくて、どうにも落ち着かなくて・・・」

聞かれてもいないことまでをペラペラと、話し続ける感染者。

 

セボム「これ以上、嘘を言う前に、あなたの顔の血を拭いたらどうですか?」

口元を手で拭い、その手を舐める男性。

セボム「誰を噛んだんですか?」

男性「ちょっと、噛んだだけです。そんなに深くないです。

確実に、感染者が生まれたことを意味する言葉に、顔を見合わせるイヒョンとセボム。

 

感染者「あの男性は死んでませんよ。逃げていきましたから・・・」

 

ただ、黙って、感染者を見つめるイヒョンとセボム。

イヒョンが、バッドを握っていた拳に力をこめ、

セボムを守るように、その前にゆっくりと進み出る。

 

廊下を大きく開け、「私が、3つ数える前に、出て行ってください。1・・・、2・・、3・・・」

バッドを構えると、大声をあげて、逃げていく感染者。

 

イヒョンとセボムは、感染者が会話ができる状況である時は、「犯罪者」ではなく、極力「患者」として扱おうとしているようです。

 

感染者のあとを追うイヒョン。

 

一方、急いで、部屋に向かうセボム。

セボム「ソユナ・・・オンニよ。」

おそらく、ドアの側にいるはずだ、と、安心させるように、声をかけるセボム。

反応がない。

セボム「ソユナ? セボミオンニだよ」

ようやく、ドアが開き、震えながら、「あの人、行っちゃった?」と訊ねるソユン。

うん、と答えるセボム。

 

セボム「ジョングクおじさんはどこ?」

ソユン「2階よ。台所の洗剤と、歯磨き粉を取りに行ったの」

ちょっと考えるセボム。

セボム「すぐに戻ってくるから、誰が来ても絶対にドアを開けないでね。さっきみたいにね、わかった?」

怯えるソユンに、笑顔を見せるセボム。

 

セボム「よくやったね、ソユナ・・・」

ソユナの頭を撫でて、誉めるセボム。

 

セボム「これ、食べて、いい子でまっててね。。いい?」

袋を受け取り、頷くソユン。

セボム「すぐ、もどってくるからね」

 

誰が見ても、不安そうなソユンを残していくのは、セボムも心配で仕方がないけど、階下がどうなっているのか、嫌な予感しかしないセボム。

 

~1階ロビー~

一足早く、降りていたイヒョンが、例の感染者を外に出し、そのまま、入り口のドアの前で、様子を見張っている。

イヒョン「一体、どうやって、中に入ったんだ?もしかしたら、中に、もっと感染者がいるかもしれない。確認してみないと・・・」

持っていたバットを、つっかい棒かわりにするイヒョン。

あれ?そのバット、手元になくてもいいの?

 

セボム「それより気になるのは、あの人に付いてたあの血が誰のものかってことじゃない?」

視聴者は、すでに知ってるの。。。えーん

 

 

~地下 ジム~

入口を封鎖し終わり、息を整えているヒョンギョン。

 

スンボム「あの・・・私は、感染してないんです。本当のことを言ってるんですよ。違うんです。実は、私を雇ったと言った1202号室の女性のせいで、ここにきただけなんです。でも、感染症が発生して、ここに閉じ込められたんです。」

スンボムの弁明を、じっと聞いているヒョンギョン。

 

スンボム「こんなことになるなんて、思っても見なかったんです。あの・・私が手伝いますよ。ここから、あなたを出す手伝いをします」

ガラス扉の中の様子を覗き見るヒョンギョン。

 

あれ? ヒョンギョンって、スンボムの凶暴化した時の映像、見てないんだっけ?

 

スンボム「考えても見てください。私、変なことをしそうな人に見えますか? 違いますよ。だって、一日中、ここにいたんですから。そうでしょ?」

 

ヒョンギョン「喉、乾いてないんですか?」

スンボム「ええ。ほら、見てくださいよ」

、眼球や下瞼を見せるスンボム。

スンボム「ね、大丈夫でしょう?」

一時的に、水を飲んだ効果なの?

 

半信半疑なヒョンギョン。

 

スンボム「私なら大丈夫です。違いますか? 私が手伝いますよ。約束します」

 

もうどうしていいのか、わからないヒョンギョン。

 

兄スミンが目の前であんな目にあったのを見たのは、いつも気丈なヒョンギョンですら、混乱し、判断力が鈍るってことですね。

 

ああ、ここで、イヒョンが、念のために・・・と、手錠の鍵を渡したことが、裏目にでるのか。。

 

スンボム「あなたは、一人でここから出ていくことはできませんよ。本当ですよ。今回、一度だけ、助けてください」

 

とうとう、ガラス戸をあけるヒョンギョン。

スンボム「ありがとう・・」

 

ヒョンギョン「一度だけ信じますよ」

そういうと、手錠のカギをスンボムのほうに、放り投げるヒョンギョン。

すぐさま、鍵を拾い上げるスンボム。

 

すぐさま、自分のパソコンを持って逃げようとして、スミンの携帯を持ち上げる。

ロック画面に映る、兄の家族写真。

幸せそうな兄の家族を見て、強い罪悪感が押し寄せるヒョンギョン

 

手錠が外れたのか、ガタンと大きな音を立てて、控室から飛び出て来たスンボム。

一目散に、ウォーターサーバーに飛びつき、直接、水をがぶがぶ飲み始める。

 

ヒョンギョン「大丈夫ですか?」

恐る恐る聞いているものの、こんな異様な姿、とても大丈夫には見えるはずがありません。

 

スンボム「こんなに、水、飲んだのに・・・、まだ、喉が渇いてる。どうすればいいんだよ?」

独り言のように、呟くスンボム。

 

ゆっくりと振り返ると、そこには、ヒョンギョンの姿が・・・。

 

スンボムの、先ほどとは明らかに違う雰囲気に、いち早く、ジムから逃げ出すヒョンギョン。

エレベーターホールに向かおうとして、足を止め、反対側へと向きを変え、走り出す。

兄の携帯を落とし、そのまま、放っておけないヒョンギョン。

取りに戻ると、スンボムが中から飛び出してくる。

 

スンボム「アジュンマ、すっかり良くなりましたよ。さ、行きましょう。一緒に、上に行かないと・・・。ずっと、ここにいるつもりですか?」

後ずさるヒョンギョン。

スンボム「感染者がここに来るまで? アジュンマ~。俺を信じてくれよ!

スンボムの大声を背に、とにかく、死に物狂いで駆け出すヒョンギョン。

 

駐車場に出て、そのまま逃げ惑い、疾走し、ついに力つきて、止まってしまったところに、背後から誰かが・・・。

 

***************

 

~地下 ~

階段を使い、降りて来たイヒョンとセボム。

 

セボム「イヒョナ・・・」

非常扉についた血を見て、イヒョンを呼び止めるセボム。

 

今は、誰のものかわからないが、とにかく、ここで、何かが起きたことは確実となる。

イヒョン「急ごう」

 

ジムを覗くイヒョン。

そのまま、駐車場への道を通り抜けようと走るセボム。

ヒョンギョンが落としたスミンの携帯を拾い上げる。

 

遠巻きに、ジムを眺めるイヒョンがそれに気づき、駆け寄ると、

セボムが、スミンの待ち受けを見せる。

 

セボム「ナ・スミンさんの携帯だわ」

 

ジムに戻るイヒョン。

手錠が外され、もぬけのからとなった控室。

 

残されていたタンブラーを拾い上げるイヒョン。

「믤(ムル)建設グループ」

 

手錠のカギを拾い上げ、急いで、キャビネに残された手錠を回収する。

 

その時、誰かの咳き込む声が聞こえ、ウォーターサーバーのボトルを手にし、座り込んでいるスンボムを発見するセボム。

ゆっくりと近寄っていく。

 

スンボム「こんなにたくさん飲んだのに・・・喉は乾いたままなんですよ」

セボムたちがジムに入って来たのは、認識できてるのね。

 

セボム「ナ・スミンさんと、ナ・ヒョンギョンさんはどこにいるの?」

スンボム「知りませんよ、私だって」

 

セボム「キム・スンボムさん、ゆっくり、深呼吸してみてください。 きちんと呼吸できれば、欲求が収まりますよ。」

スンボム「いいえ。 水を飲んでも飲んでも、喉が渇くんです。それが、どれほど辛いか、わかりますか?」

隣に近寄って来たイヒョンに、あまり刺激しないで・・・と、手で制するセボム。

 

スンボム「もう、喉の渇きを癒すために何を飲めばいいのか、わかってるんです」

イヒョン「喉の渇きを癒すものは何だと思う? ・・・人間の血か?」

イヒョンを見上げるスンボムの眼が、変容し始めてる。。。

 

イヒョン「どうやって、わかったんだ? 誰が君に話した?」

スンボム「ただ、わかったんです」

ゆっくりと近寄り、手錠をかけようとしゃがみ込むイヒョン。

スンボム「人の喉を見た時・・・一層、喉が渇いたから・・・」

 

手を掴んだ瞬間、凶暴化が始まったスンボム。

イヒョンに襲いかかるスンボムを、後ろから、羽交い絞めにするセボム。

 

ジムの中で、2対1の攻防が始まる。

 

普通の人間であれば、とても、起き上がれないほどのダメージを受けても、起き上がってくるスンボム。

その時、銃声がして、崩れ落ちるスンボム。

セボムが、持っていた銃を、背後に向けると、

軍の迷彩戦闘服に身を包んだテソクが、撃つな、と手をあげる。

ジムの入り口にたっているのは、ヒョンギョン。

 

さきほど、駐車場で、ヒョンギョンに近づいたのは、テソクだったのね。

 

更に、数発をスンボムに打ち込み、絶命させるテソク。

ヒョンギョンの、息を飲むような悲鳴も響き渡る。

その所業に、溜息をつくセボム。

セボム「銃を持ってないから、撃てないとでも思ったんですか?」

そのまま、ショックを受けているヒョンギョンのフォローに向かうセボム。

 

イヒョン「ここに、何しに来たんですか?」

テソク「きみたち二人を助けに来たんだ」

平然と宣うテソク。

 

ヒョンギョンを抱え、ジムの外に向かうヒョンギョン。

そのあとに続くテソク。。

 

その場に残ったイヒョンが、仰向けに倒れたスンボムの側にしゃがみ、目を閉じさせる。

深いため息。

救えた命だったのか、結果的には救えない命だったのか?

今は、最後の尊厳を守ってあげるしか、できないイヒョン。

 

~401号室 ヒョンギョンの部屋~

ショックで茫然としているヒョンギョンをソファに座らせるセボム。

机の上に、さきほど、拾ったスミンの携帯を置く。

 

ヒョンギョン「オッパはどこにいるの?」

セボム「私たちで探しだします。今は何も考えず、ただ、少し休んでいてください」

ヒョンギョン「今、私のこと、すごく憎んでるに違いないでしょうね。私が、(監視に)行くべきだって言ったから・・・」

セボム「ただの病気なんです。治療法が発見されるまで、耐えなければならないだけなんです」

後ろにいるテソクに声をかけるセボム。

セボム「中佐さん。 もうほとんど、治療できるんですよね?」

こうなったのは、あんたのせいでもあるんだから、話を合わせろよ、くらいの勢いです。

 

台所から、水を持ってくるテソク。

テソク「睡眠薬です。必要なら、飲んでください」

 

薬の袋を手に取り、薬を取り出すセボム。

セボムの行動を、黙って見ているテソク。

ヒョンギョンに視線を合わせ、安心するように、話しかけるセボム。

セボム「さぁ、今、これを飲んで、少し、休みましょう」

ヒョンギョンが飲むのを確認するセボム。

 

ソファに横になるヒョンギョンに、毛布を掛けると、テソクに話しかけるセボム。

セボム「外で、話しましょう」

 

外廊下に出た二人。

セボム「彼女を慰めてあげることすらできないんですか? なんで、彼を撃ったんですか? キム・スンボムさんは、会話をすること(意思疎通)が十分可能な状態でした」

怒りをこめて、訴えるセボム。

 

テソク「外には、家族を失った人々が溢れているんです。母親が自分の子供を噛み、夫が妻を噛む。身近な人を失いたくなければ、ユン・セボムさんも躊躇ってはだめです」

 

それだけ言うと、下に降りようとするテソクに、手の傷を見せるセボム。

 

セボム「この傷がなおらないのはなぜですか? さっき、彼女に水を渡した時、私を見てたのに気づいてました。だから、正直に話してください」

テソク「あなたの中で、まだ、ウィルスが残っているということでしょう。 その残骸のようなものです。」

セボム「つまり、これで、人を噛んでしまうようになることがあると?」

テソク「だからこそ、2週間に1度、あなたの血液を検査したかったんです。我々は、あなたをモニターし続けなければならなかった・・・」

セボム「だから、ここに来たの? 私の血を取るために?」

 

視線を反らし、急に、話を変えるテソク。

テソク「ソユンの両親が・・・」

セボム「なにかあったんですか?」

テソク「父親の感染を確認しました。母親は、まだ、大丈夫ですが、彼女は、娘の事を深く心配しています」

セボム「じゃ、あなたは、ソユンを連れにきたんですか?」

 

テソク「狂人病は、日増しに悪化しています。 韓国だけではなく、全世界に広がりを見せています。マンションの居住者に、今後の措置について説明しにきたんです。安全を確認したら、会議を招集しましょう」

 

二度も、セボムの質問をはぐらかしたテソク。

絶対、テソクがここに来た目的は別のところにあると疑うものの、まだ、それが何なのか、見えないセボム。

 

★『ハピネス』7話1/4 雑感★

 

もしかして、15階での出来事が、唯一、笑える場面だったと?

いや、笑えるとまでも、言えないくらいの、プチエピソード的な感じでしたよね。

 

あ~~~、これから、ますます、一人減り、二人減り・・・と、笑えない状況になっていくんでしょうね。

 

子供を怖がらせる演出は、好きじゃありません。

だって、この子は、一人で大人を待つ時間を持たされて、十分、じっと我慢し続けてる。

 

しっかりしてようと、していまいと、子供の1分は、大人の1時間。。。

ついつい、ソユンに感情移入してしまいます。

 

あと、ヒョンギョンの様子も気になるというか、無理もないというか・・・。

きっと、彼女は自分を責めるでしょう。

わざわざ監視役を名乗り出て、兄を連れて出たこと、スンボムの手錠を外したことが、結果、命を奪うことになったこと。

感染者に噛みつかれた時のお兄さんの目や、スンボムが撃たれた時の銃声は、トラウマになるだろうなぁ。

 

 

102号棟の感染者も、キム・スンボムにしてもも、どうも、狂人病にかかった人は、皆一様に、自分の病状を低く低く申告し、明らかに嘘だとわかることでも、滔々と、饒舌に語る傾向にある気がします。

 

最初は、肺炎の治療薬として誕生させ、副作用が強いとなるや、今度は、ピンポイントの効能を頼りに、ADHDの治療薬として復活させる。

 

病気にも、心情的な性質があるとしたら、この“狂人病ウィルス”は、すでに、最初から、“詭弁を弄する”という悪癖を人間からを実装されていたような気がします。

※ 本来は間違っていることを、色々と理屈を付けて正しいかのように思わせるような主張をすること。

 

★『ハピネス』7話2/4レビューに続く★